テキーラ

2011年9月12日 (月)

オーガニックテキーラ、4コパス

048_4 先週、プレミアムテキーラ界の覇者、パトロンの天下は当分続くだろう、みたいなことを書いてしまいましたが、、、

 ちょっと、待ってください。ひとつ忘れていました。

 これからの高級テキーラの潮流として、見過ごしてならないのは、「オーガニックテキーラ」です。

 以前、このブログでも取り上げたことがありますが、テキーラバレイのエルアレナルという場所にあるラケマダ蒸留所では、1996年より、テキーラ初の完全有機栽培によるアガベを使用したオーガニックテキーラ、4コパスを製造しています。

このテキーラ、味が素晴らしくて着実にファンを増やしているようです。ぼくも飲んでみましたが、やはり、美味しいですね。ぼくは、特にアネホが気に入りました。実は、僕も含め、テキーラを長年飲んでいる人達ってアガベ本来の味がストレートに味わえるブランコを好む傾向があるのですが、このアネホは、さすがに、素材の良さを知っているメーカーらしく、ちゃんとアガベの深い味わいをを生かして美味く樽の香りも付けた絶妙のバランスを保っています。

ちなみに、サルシータでも、今月より、この4コパスをブランコ、レポサド、アネホ、と3種類そろえて発売しています。今月に限り、すべて100円引きで提供しています。

 この、4コパス、アメリカでも売れているみたいです。ちなみに、アメリカでのセールスの拠点は、西海岸有数のセレブな町、カリフォルニアのニューポートビーチにありました。(余談ですが、ぼくは、ここのレストランで、昔、ひと夏だけ働いたことがあります。オーナーは湾に面した自宅に自家用クルーザーを持っているような人でした、、、)

 アメリカ人は、「オーガニック」という言葉に弱いからなあ。ぼくは、興味があって、よく、ご近所のナショナル麻布スーパーさんで舶来品の食べ物(多くはアメリカ製)をチェックするのですが、パッケージにやたらとオーガニックを強調しているものが多いんですよ。なんか、オーガニックと謳わなければ売れないぞ!という強迫観念のようなものさえ感じます。

 こう、見てくるとこの4コパスのようなオーガニックテキーラの存在が、将来、パトロンの牙城を脅かす存在になる可能性も十分感じられるのです。味に関してはまったく遜色ないですから、後はアメリカでのプロモーション次第でしょう。こういう高級テキーラの購買層はリッチなアメリカ人でしょうから、、、そして、近々、発売になるであろう、ラ コフラディア社の人気ブランド「カサ ノブレ」もオーガニックテキーラに生まれ変り、プロモーションには、あのカルロス・サンタナが一役買うらしいです。

 こういうセレブを使ったプロモーション合戦で、プレミアムテキーラの存在がさらに注目を浴びるのは良いことだと思いますが、何か、地道な酒造りの工程が置き去りにされているような気もして、ちょっと複雑な気分です。まあ、今は過渡期なのかもしれません。こういう熱狂が少し落ち着くと、テキーラの人気も定着してくるのかな、と思います。

 

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2011年9月 5日 (月)

王者パトロン!

050_2  いつの間にか、9月!いつも感じることですが、暑くて嫌な夏だけど、終わってしまうのはちょっと寂しいですね。

 夏休みが終わって、休暇を終えた外国人のファミリーの方々の顔も見られるようになりました。夏休み中は、家族だけ国に帰したお父さんが一人でカウンターでエンチラーダなんか食べている姿がよく見受けられましたが、あれなんか、さしずめ、単身赴任している日本のお父さんが定食屋で一人で焼き魚なんか食べているのと同じ感じだなあ、と思って見てたのですが、、、

 さて、テキーラソムリエとして、テキーラの楽しさを発信すると決意を新たにしましたので、今月から、いくつかテキーラの新メニューを出しています。

 そのひとつがこちら、「パトロン パーフェクト マルガリータ」  ¥1200

 ウルトラプレミアムテキーラとして圧倒的な人気を誇るパトロンのシルバーに、パトロンのテキーラから造ったオレンジリキュール、「パトロン シトロンジ」とフレッシュなライムで作る豪華なマルガリータです。味もまさにゴージャス!

 マルガリータを作るときに定番のオレンジの皮のリキュール「コアントロー」の代わりに、テキーラ由来のリキュールを使っているところがミソで、すべてアガベで出来たアルコールで作っているので、テキーラ好きにとっては”パーフェクト”なマルガリータなわけです。

 実は、このマルガリータ、パトロンのウエブサイトにオフィシャルなレシピがあるのですが、それだと、僕にはちょっと甘すぎると感じられたので、サルシータ版では、ちょっとドライなテイストにして、よりテキーラの味が引き立つようにしてあります。アメリカのマルガリータは、甘いのが多いですね。

 今、アメリカ?テキーラなのに、、、と思われた方もいたかもしれませんね。

 そうです。このパトロンというテキーラは、人気コスメブランド「ポール ミッチェル」のオーナーが所有するブランドでラスベガスに本部があります。造られているのはメキシコのハリスコ州で、もちろん正真正銘のテキーラではありますが、、、

 今回、このブランドのことをネット経由でいろいろ調べたのですが、すごいですね。このオーナーのJohn Paul Dejoriaという人は、幼くして両親に見捨てられ施設で育てられ、若いころにはギャングに入ったり、ホームレスのような生活を送ったりしたこともあったそうです。それが、ビジネスに目覚め、美容師のPaul Mitchellと組んで立ち上げたブランドが大成功して一気に億万長者に、そして起業家のMartin Crowlyと組んでパトロンを始めたらこれも大成功、今では雑誌「フォーブス」の富豪番付けに載るほどの大金持ちだそうです。

Patron_hacienda_04_r3_2  ハリウッドや音楽界のスター達に愛され、ウルトラプレミアムテキーラのカテゴリー(この分野もパトロンが作った?)で70パーセントの圧倒的なシェアを誇る王者パトロン。

 ハリスコ州、ロスアルトスのアトルトニルコに数百万ドルを投じて91年に建てたアシエンダのような豪華な蒸留所では700人の従業員が日々、ブランドが掲げる理想の「シンプリーパーフェクト」なテキーラ造りに精を出しているそうです。

 ここのテキーラの造り方がユニークで、ちょっと専門的な話になりますが(テキーラ協会の林会長の受け売りです。)、オーブンで焼かれたアガベを、タオナと呼ばれる石臼で挽いて木の樽で発酵させる伝統的なラインと、シュレッダーで分断してからステンレスのタンクで発酵させる近代的なラインがあり、これらをブレンド、2回蒸留した後に樽熟成させるときも、バーボン樽、フレンチオーク樽、ハンガリアンオーク樽と異なる樽で熟成させたものを最後にブレンドするそうです。醸造責任者は、同じアトルトニルコの名門「7レグアス」から迎えたベテラン、フランシスコ・アルカラス氏です。

こういう複雑な工程を踏むことで、常に安定した味のテキーラを供給しているのでしょうか。品質も揺るぎなく、マーケティング、パブリシティは抜群、パトロンの王座はしばらく続くのでしょうね。

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