2007年7月 9日 (月)

ファイナルウイーク

 1999年の8月20日に開店以来、約8年の長きに渡って皆様に支えていただいたサルシータの恵比寿店を今週いっぱいをもって閉店することになりました。

 広尾の新店舗は今のお店より約2.5倍に広くなって、7月25日にオープン(あくまで)予定です。今度の店では、メキシコ好きなスタッフを揃えて、メニューもよりメキシコ料理の原点に立ち返ったものにする予定ですので、期待してください。

 振り返ってみれば、長いようで短かった8年間でした。初めのうちは、兎に角、お客さんが来なくて苦労しました。今だから笑って言えますが、三夜連続で、夜の11時までお客がゼロなんてこともありました。その時に三夜連続で店の前を通りかかり、視線が合って仕方なく来店してくれたのが、即興演劇集団「FREE CRUZ」代表のBOBIさんでしたね。あのときはお世話になりました。今度の青山円形劇場での公演、頑張ってください。 

 1周年記念のパーティで偶然、相席になって知り合った二人がその後結婚して、今ではお子さんもいらっしゃる、なんてこともありました。そのほかにも、いろいろな出会いや別れがありました。

 そんな数々の思い出が詰まったこの店も、いよいよファイナルウイークです。最後まで、気を抜かずにいつも通りの営業を心がけていきますので宜しくお願いします。

| | コメント (2)

2007年7月 7日 (土)

広尾新店舗

ご無沙汰しています。

恵比寿の現店舗が連日満席の盛況で、その仕込みに追われる中、新しい店舗の準備やら、働いてくれるスタッフの面接やらで、とても忙しく更新が延び延びになってしまいました。

 新しいお店は着々と完成に向かっています。今は、こんな感じですけど。

Rimg0295 Rimg0296

今月中のオープンを目指して頑張ってます!

でも、メキシコから送った荷物が心配だー。とっくに着いているはずなのに、まだ届いていない。「エル ボラーチョ」のすーさん!負けずに頑張りましょうね!

| | コメント (0)

2007年6月15日 (金)

メキシコ旅行記その5

 メキシコシティ2日目です。

今日は、朝の10時半にホテルの近くの地下鉄の駅で、以前、サルシータの常連のお客さんで、今はメキシコシティ在住のSAEKOさんと待ち合わせて、南部の町、コヨアカンへ。

 コヨアカンはちょっと高級な静かな住宅街で、かのフリーダ・カーロやメキシコに亡命してきたソ連の革命家、トロッキーの家があったことでも有名な場所です。 とても、雰囲気の良いところで大好きなんですが、実は、ここの週末の名物の一つが町の中心部の広場で行われる民芸品の市場なのです。今回は、新しいお店に飾るものを物色に来ました。メキシコにはいろいろな地方ごとに独特の民芸品がありますが、その品質はけっこうバラバラで、例えば、アメリカ人や日本人がよく行くティフアナやカンクンなどの観光地はあまり良い物が無くて、サン・ミゲール・デ・アジェンデやオアハカとかに行くと、かなり高級でセンスの良い物を売っていたりしますが、ここコヨアカンの市場では、かなり品質の良い物を、手ごろな値段で手に入れることが出来ます。

 メキシコ映画の昔のスター、ペドロ・インファンテやペドロ・アルメンダリスなどのモノクロームの写真や、ぺちゃんこになったテキーラの瓶、とても小さなモルカへーテ(メキシコ版すり鉢)やトルティーヤプレスなどが付いたミニチュアの食器棚などの装飾品やトルティーヤを入れるバスケットなどを購入。うちの奥さんへのプレゼントに花の刺繍の入ったブラウスも買いました。

 戦果?に満足してコヨアカンを後に、SAEKOさんの家の近くのメルカド(市場)にカルニータス(豚)のタコスの美味しい店があるといういうので、食べに行きました。ここのメルカドには、けっこう大きなシーフードのお店も入っていまして、そちらもけっこう賑わっていました。そちらに比べるとカルニータスの店は小さかったのですが、さすが、評判の店だけあって美味かった!ここでは、豚の好きな部位を指定できるので、ぼくは、すね肉とアバラ肉と首の肉を注文しました。屋台によくあるトルティーヤ2枚重ねのスタイルで、肉が大盛りなので、タコス3個でお腹一杯になります。これでビールを頼んでも400円くらいなので安いですよね。さすが、メルカドは庶民の味方!です。

 SAEKOさんと別れてホテルに戻り、一眠り、のつもりがけっこう長く寝てしまって、起きたらもう夜の7時。しまった、今夜はメキシコシティの銀座、それとも青山?って感じの高級商業エリア、ポランコ地区の有名レストランに行くつもりだったのに!慌ててタクシーに乗り込みますが、お目当ての店はすでに閉店していました。日曜だから夕方までしかやっていないみたい。まあ、いいか、そんなにお腹すいてなかったし。仕方がないので、グッチやエルメスなどの高級ブランドの店が軒を連ねるプレジデンテ・マサリク通りをうろちょろして、まだ開いていた数少ないお店に入りました。ここは、パストールという、いろいろなスパイスでマリネした豚肉のスライスを、ドネルケバブの要領で棒に巻き付けて炙り焼きにしたタコスが名物のお店でした。店員の兄ちゃんが、片方の手で持ったナイフで器用に肉を削ぎ切りにして、もう片方の手で持ったトルティーヤの上に落としていきます。最後に、一番上に刺してある、付け合せのパイナップルを落として完成!これと、アラチェラという、牛肉のハラミのタコスを食べて、満足、お腹いっぱいになりました。(今日はタコスばかり食べているなあ)

 店を出ると、夜風が心地良いので、お洒落なポランコの街をしばし散策。いかにもお金持ちのお坊ちゃんといった感じの若者達がたむろしているカフェに入って、メキシコ名物のカへータ(山羊のミルクのキャラメルソース)のクレープを食べて、ホテルに帰りました。<続く>

Rimg0251_1 Rimg0252_1 Rimg0255_1 Rimg0256_1 Rimg0257_1 Rimg0258_1

| | コメント (0)

2007年6月 7日 (木)

メキシコ旅行記その4

いよいよグアダラハラ最終日。

やり残したことがないようにしないと!と言いつつ、まずはソカロ近くの市場で腹ごしらえ。ここの名物で「トルタ アオガーダ」という、ソースがかかったメキシコ風のサンドイッチがあって、それを食べとかないとね、と杉山さんと話していたのですが、ついに食べれました。感想は、、、? うーん僕的には、そんなにそそられる料理じゃないなあ。もともと、固形物を液体に浸して食べるスタイルが、そんなに好きじゃないんですよ。スペイン人がチューロスをホットチョコレートに浸したり、フランス人がクロワッサンをカフェオーレに浸して食べたりしますが、そういうのが、もともと、しっくり来ないほうなので、、、でも現地ではとても人気のある食べ物なので、やっぱりこういうのもあると知っておくことは大事です。ちなみに、「本物のメキシコ料理を広める会」大阪支部(勝手に僕が作りました。)の「ケリコ」のシェフ、フミオ君はこれが好きなようです。さすが、舌の感覚もメキシコ人だなあ。

 ここ、リベルタ市場は、とても巨大で、こういう小さな食堂もたくさんあれば、野菜や肉などの食べ物から、服、お土産、CD、日用品まで、なんでも売っています。お腹が満たされた後は、杉山さんに教えてもらったお店で木製のトルティーヤプレスを2台購入。アルミ製もありますが、木製のほうが、安定感があって使いやすいんですよね。但し、すごく重い。

 その後、サルサ用のスプーンやスタッフの制服用の服を少し購入しました。サイズが合えばいいけど、、、

 そんなこんなで、あっという間にお昼になってしまいました。ホテルをチェックアウトして、タクシーで空港へ。アルトゥーロさんにブリトーの美味しい店が空港の近くにあると訊いていたので、時間があればそこに寄りたいと思っていたのですが、間に合わず断念。

 杉山さんは、更に美味いブリトーを求めて?北部の町モンテレイへ、ぼくはメキシコシティに午後2時の飛行機で飛ぶことに。ここで、杉山さんともお別れ。本当にお世話になりました。日本でメキシコ料理屋をやっている数少ない者同士として、いろいろお話をさせてもらって、とても参考になりました。本物のメキシコ料理を日本に広めるため、お互い頑張りましょう。

 メキシコシティまでは飛行機だと1時間足らず、あっという間に到着です。眼下に世界一の大都市が見えてきました。思えば、バックパッカーの頃は、このくらいの距離で飛行機を使うなんて考えられなかったけどね。

 今回、シティではローマ地区に あるホテルに泊まることにしました。空港から市街地まで割りと近いのが良いです。成田とかだと長いもんね。20分くらいでホテル「スタンザ」に到着。 そんなに疲れていなかったので、散歩でもしようと外に。大きな通り沿いに、本や服、アクセサリーなどの露店が出ていて、見物しながら歩いて行くと、アラメダ公園の近くまで来てしまいました。それならばと、ディエゴ・リベラの大作「アラメダ公園の日曜の午後の夢」を見に、美術館へ。メキシコの歴史上の重要人物達が時空を超えて、アラメダ公園に勢揃いしている壮大な絵で、見るたびに圧倒されてしまう大作です。

 美術館を出て、さらに散策。5年ぶりだけど、そんなに変わってないですね。お腹がすいたので、有名店「カフェ・デ・タクーバ」(ロックバンドではないですよ)で食事。これは、失敗でした。観光客ばかり増えてしまったからか、サービスは横柄だし、料理も美味くなかった。昔は良い店だったのになあ。人気が出すぎると、こうなる店は多いですね。反面教師として、肝に銘じておこう。ちなみに、貧困をテーマにしたアメリカの社会学者オスカー・ルイスの著書「サンチェスの子供達」で一家の長老が働いていたレストラン「オーロラ」はここがモデルだと;言われています。

満腹になると、急に眠たくなり、地下鉄でホテルに帰ると、速攻寝てしまいました。

<続く>

     Rimg0236                 Rimg0238              Rimg0245   Rimg0240     Rimg0246

| | コメント (0)

2007年5月31日 (木)

メキシコ旅行記その3

 メキシコ三日目。今日の朝食は、アルトゥーロさんお勧めのカルネ アサダの店に行くということなので、ホテルではコーヒーと果物だけにしました。10時半頃、アルトゥーロさんが迎えに来て、いざ出発。着いたお店は、庶民的な住宅街の中にある、トタン板で覆われた、半分屋外のとても大衆的な”食堂”といった感じのお店でした。

 早速、名物のカルネ アサダを注文。すると、店のお姉さんが、焼肉のカルビのような部位を網でサンドイッチにして炭火でじゅうじゅう焼き始めました。僕らの席の後ろ側では、とうもろこしを茹でて磨り潰した”マサ”を丸く伸ばしてトルティーヤを次々と焼いています。焼きたてのトルティーヤに自家製のサルサ、ノパル(ウチワサボテン)のサラダなどを乗せて食べてると、もう、これだけでいいや!ていうくらい美味しい。そのうち、焼きたての肉が到着。炭で炙って焼いているので、香ばしくて旨い。なるほど、こういう料理だったら、屋外が似合いますね。

 そういえば、この店の名前が面白かった。「ラス エルマナス コラヘ」(怒りんぼ姉妹)と言うんです。アルトゥーロさんによると、昔、ある姉妹が始めたこの店に(今でもですが)沢山のお客さんがやってき来て、入れないお客が外で待っているのに、食べ終わったお客さんがお喋りしていてなかなか席を立たないので店主の姉妹が腹を立てていたということから付いた名前だそうです。うーんサルシータの状況に似ていて他人の気がしないなあ。それにしても、それを店の名前に出来るメキシコ人のユーモア感覚が良いですね。

 そのうち、ランチェラ(メキシコの伝統音楽)のグループが演奏を始めました。女の子が歌って、お父さんとお兄さんたちが伴奏しているファミリーバンド。メキシコでは、人が集まるところには、必ず音楽がある感じですね。

 その後は、仕事でペルーに向かう田中さんと別れて「エル ボラーチョ」の杉山さんと再びトラルケパケとトナラでお店に飾る装飾品を物色。フリーダ・カーロの写真やオーナメント、そして大きなブリキのサボテンをゲット。今回は杉山さんが送るコンテナ便に載せてもらうことが出来るので、普段は買えない大きなものも買ってみました。

 夜は、やはりアルトゥーロさん推薦の郊外の町サポパンのシーフードレストランへ。メニューの全てがシーフード。水族館風の店内にウエイターのネクタイも魚模様という徹底振り。実は、海産物で有名なシナロア州発祥のメキシコ全国に支店がある大きなチェーン店でした。セビッチェ、シーフードのスープ、白身魚に海老やマッシュルームを詰めた料理などを食べました。今回、グアダラハラでは昼は市中心部の庶民的な店、夜は三夜連続で郊外型の富裕層向けの大きなレストランで食事をしました。それぞれに良さはありましたが、味では庶民派の店のほうが美味しいように感じました、勿論、雰囲気では、金かけて作っている郊外型も良かったですが。この両方の良いところをミックスしたようなお店を僕は目指したいと思いました。   <続く>

 Rimg0226_4 Rimg0227 Rimg0230Rimg0231 Rimg0232 Rimg0233

| | コメント (0)

2007年5月28日 (月)

メキシコ旅行記その2

 5月17日、メキシコでの二日目です。ホテルのレストランで朝食のバフェット。エンチラーダ、アルボンディガ(メキシコ風ミートボール)、チラキーレス(トルティーヤのトマトソース煮込み)、フリホレス(豆の煮込み)などに温野菜、ヨーグルト、フルーツサラダ、ジュース、コーヒーなどをモリモリ食べる。メキシコに来ると不思議と朝から食欲が出ます。 

 両替してから、現地のコーディネーター、アルトゥーロさんの車で、工芸品で有名なトラルケパケ地区へ。杉山さんが新しいお店で使う「エキパル」というこの地名産の皮製の椅子の製作現場へ。手造りで一個一個作っている模様を見学してから、アルトゥーロさんのガラス工場へ。新店舗で使うメキシコ名物の吹きガラスのコップやグラスを300個ほど発注しました。工場プライスでとても安かったのでちょっと買いすぎたかも。しまうところがあるかどうか少し不安。でも、なかなか来れないのでねえ。

 少し離れたトナラ地区へ移動。こっちはトラルケパケよりも庶民的で、更に大きな民芸品店の町です。青いタイルで有名なタラベラ焼きの陶器の店で、トイレの手を洗うボウルと鏡などを買いました。それから昼食!この地方名物の「カルネアサダ エン ス フーゴ」の店でアルトゥーロさんの奢りで頂きました。ちょっと肉じゃがを思い出させるような懐かしい味?美味かった!

 再び、トラルケパケへ、杉山さんたちがランプを見ている間に、陶器の皿で有名なエル パロマールでお皿やコーヒーカップなどを多数購入。以前よりもデザインが多彩になっている感じがする。やはり白い皿よりもこういうほうが好き。料理を盛るのが楽しみだ。

 夜は、アルトゥーロさんお勧めのマリアッチの生演奏が聞ける"BARIACHI"というお店へ行きました。バーとマリアッチをつなげた造語ですね。大きなお店の前方のステージでマリアッチの生演奏があります。料理は大きなモルカへーテの中に肉や海老などがチレのソースでグツグツ煮てある豪快な一品をオーダー。ミチェラーダ(フチに塩を付けたグラスにライムの搾り汁とビールを入れた飲み物)で流し込みます。美味い!

 ステージではマリアッチの合間にアメリカ対チーボスの試合の中継が始まりました。チーボスが勝って大盛り上がり。やはりこの国の人はサッカー(こちらではフットボール)が好きですね。Rimg0220 Rimg0223 Rimg0222_1 Rimg0224 Rimg0225 <続く>

| | コメント (0)

メキシコ旅行記その1

 お久し振りです。メキシコから帰ってきました。

 今回は、出発直前で飛行機会社が変わるハプニングがあって、予定より二日遅れてしまったので、その分、帰国してからのスケジュールが詰まってしまって、水曜日に帰ってきてから次の日からお店を開けてました。新店舗の準備などをしながら、買出し、仕込みをして、木、金、土と時差ボケが直らないまま、たくさんのお客さんの料理を作って、いやあ、大変でした。この週末でなんとかリセットです。

 今回は、去年の暮れから日本路線に参入した、メキシコの飛行機会社、アエロメヒコで行きました。アメリカの会社より少し高いけど、エコノミーでも割と座席がゆったりめだし、機内食もまあまあだし、アルコール飲料もお金取らないし、ティフアナでの入国審査と乗り換えもスムーズだし、乗務員さんも親切だし、とても快適でしたよ。ぼくは、これからはここに決めました。今度いつ行けるか分からないけど、、、

 さて、今回は、新店舗用のお皿やグラス、装飾品などを買い付けるのが目的の短い旅だったんですが、当然、いろいろ食べて来たので、そのことを中心にプチ旅行記を書いてみたいと思います。

 まずは、飛行機の乗り換えで立ち寄ったティフアナの空港で

 殆どの他の乗客の方達は、乗り換え時間の少ないメキシコシティ行きの便に乗るのですが、僕の場合、グアダラハラ行きの便だったので、4時間弱も余裕があったので、朝なのに開いていたバハカリフォルニアワインのお店に入りました。ここでは、最近、とみに品質を伸ばしていると評判のメキシコはバハのワインをいろいろ飲みました。どれでも一杯5ドルで、4杯飲んだのだけど、朝から飲んでいる酔狂な客は他にいなかったためか、店員のセクシーなお姉さんが、他にも4,5杯テイスティングさせてくれました。サント・トーマスというブランドのワイン、といってもいろいろ種類がありましたが、白はソービニヨン・ブラン、赤はテンプラニーヨが美味しかったです。どこか、日本に輸入してくれないかな?

 そして、飛行機で2時間ほどで、メキシコの京都? 麗しのグアダラハラへ。

 西海岸のティフアナからだと、2時間の時差があるので着いたらもう夕方でした。空港から、市中心部のホテルサンフランシスコ プラザまでタクシーで向かいます。運転手さんは週末に行われるサッカーの試合、アメリカ(メキシコシティ)対チーボス(グアダラハラ)の話をしきりにしています。この二つの都市は、スペインで言ったらマドリードとバルセロナ、キューバで言ったらハバナとサンティアゴみたいな感じでライバル心がとても強いようです。ホテルで、今回お世話になる九州の貿易会社、ホセフィナ・トレーディングの田中さんと博多のメキシコ料理屋、「エル・ボラーチョ」の杉山さんと合流し、今、こちらで流行っているという、アメリカ先住民をテーマにしたレストランに向かいました。かなり大きな、ちょっとしたテーマパークのようなお店で、殆どの席は藁の屋根がかかった野外の中庭にあり、それを見下ろすような建物の2階の席に通されました。明るすぎないオレンジ色の提灯のようなランプに照らされた店内に涼しい風が吹いていて、とてもいい感じです。メキシコシティより標高が500メートルくらい低いグアダラハラは寒暖の差が少なくいつ行っても良い気候です。ウエイターがテーブルサイドに来て、モルカへーテ(メキシコ風すり鉢)でお好みの辛さのサルサを作ってくれます。それをトルティーヤに乗せて食べながら、タマリンドのマルガリータを飲む。うーん、メキシコに来たなーという感じに浸ります。メインの料理は、ミーハーな僕はメキシコの往年の名優の名前が付いた「ペドロ・アルメンダリス」を注文、ビーフとポルトべヨマッシュルームにゴートチーズのソースという今風の一品、盛り付けもそんな感じ、味のほうは?まあまあでした。それよりも、ここは雰囲気を味わうお店って感じかな。周りを見渡すと、お金持ち風のカップル多し。東洋人のオッサン3人の我々はちょっと浮いてるか?Rimg0212 Rimg0214 そんな感じで一日目の夜は更けていきました。 <続く>

| | コメント (0)

2007年4月 9日 (月)

メキシコ料理って、本当は美味しいんですよ!

 ここのところ、公私ともに多忙で、なかなか更新できませんでした。

そんななかで、嬉しかったのは新しいお客さんがけっこう来てくれたこと。うちのお店は常連さんが多く、それはそれで良いのですが、小さな店で宣伝も特にしていないので、新規のお客さんはそんなに多くないのです。

 でも、ここ2週間ほどは、メキシコ料理を初めて食べる、という人や前に一度食べたことがあるけど、ピンと来なかった、という人がけっこう来店されて、「メキシコ料理って美味しいんですね!」とびっくりされているのを見れて良い気分です。

 メキシコ料理って本当は美味しいんですよ!我が国の場合、メキシコ料理と謳っていても、実は本場のものとけっこう差がある料理を出しているところが多かったり、マスコミの方達が間違った情報を流したりしてくれたりするので、なかなか、メジャーになれませんが。とっても高価な飲料水を飲まれているらしい大臣の方が、海外の日本食レストランは間違ったのが多いから日本から調査員を派遣するなどと言っていましたが、それだったら、こっちの問題も何とかしてよ、と言いたいです。

 今年度から、本当のメキシコ料理を日本に広める運動をするぞーと思っていたら、既にやっているところがありました。

福岡の「エル ボラーチョ」あと、大阪の「ケリコ」です。

サルシータも負けないように頑張ります!

| | コメント (0)

2007年3月 1日 (木)

メキシコ料理の魔法

 先日、来店されたあるアメリカ人のお客さんと話していた時のこと。彼はサルシータの料理を大変気に入ってくれたようで、こう言われました。"Your food is magical."

アメリカ人は大袈裟だからなあ、とその時は内心そう思ったのですが、改めて考えてみると、店で料理を作って味見をした時に魔法にかかったような感覚を覚えることが、確かにあるのです。例えば、店で余って硬くなってしまった牛肉の煮込みの肉をやはり余りのサラダ用の野菜とメキシコの唐辛子のドレッシングで和えて口にして、その予想を裏切る美味しさにびっくりした時、或いは鶏肉と野菜の旨みいっぱいのスープにライムを搾りいれて、最後にほんの一つまみのオレガノの香りを纏わせた時、そして、鶏肉をメキシコの唐辛子とナッツと果物、それにチョコレートを加えた複雑な味のソース「モレ」で煮込んで、最後のひと塩で全ての材料の味と香りが渾然一体となって立ち上がって来た時に。

 ぼくは、ちゃんと料理の修業をしたわけではないし、料理人としてさして才能があるわけではありません。そんなぼくの料理でも魔法のように感じて頂けたとしたら、メキシコ料理自体に、そんな魔術的なところがあるからではないしょうか。

 かつて、作家のガルシア・マルケスが、自分の小説が魔術的と評されていることに対して、「自分の小説に出て来る不思議に見える現象、例えば、屋根に座っていた子供が、ハリケーンに空高く舞い上げられることなんか、実はリアルな話で、カリブの世界では珍しくないことなんだ。」みたいなことを言って反論していましたが、ぼくも似た心境になりました。「メキシコ料理の世界ではこんな不思議なような美味しさは当たり前のことなんですよ。」

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007年2月12日 (月)

マスコミの嘘~メキシコ料理篇

 テレビ番組のデータ捏造のことが、話題になっています。フジテレビには、一万件を超える苦情の電話があったとか。それについて、モーリー先輩は、あんな番組をそんなに真面目に信じていた人がいたのに驚いた、とかラジオで言っていましたが、いくら本音でも、そんなことを同じマスコミのラジオで言うのもまずいんじゃないの?まあ、そんなところが好きなんですけど、、、

 それで、思い出したのですが、その同じラジオ局の番組で、去年の今頃、メキシコ料理について全く的外れなことを言っていました。それは、夜中の番組で、バレンタインデー前ということでチョコレートに関する話をあれこれしていて、その中に、メキシコのモレというチョコレートの入っている料理のことを取り上げていたのです。作家のロバート・ハリスさんが、メキシコを旅して出会ったこの珍しい料理について語る、という設定で、時間にすると、ほんの1分くらいだったのですが、その中になんと4ヶ所くらいの誤りがありました。1年前のことで、詳しいことは忘れてしまったのですが、余りにひどいと思って、ラジオ局に抗議のメールをしました。返事はありませんでした。

 まあ、ハリスさんが実際に原稿を書いたのではなくて、放送作家がやっつけ仕事で書いたのを(そうとしか思えない)読んだだけなんでしょうが、如何にも旅慣れているというイメージの彼が読むと、皆、信じちゃうよなあ。皆さん、モレに甘いチョコレートもミントも入ってませんよ。この料理が生まれたプエブラという街はアステカ文明の香りが色濃く残った街ではなく、メキシコで最もスペイン的と言われる街ですよー。

 考えてみれば、スポンサーの資金で番組を作っている民放で、作っている側の意識が雇い主であるスポンサーの方(つまり視聴率)に行くのは当然なんですよね。そこで、情報の正確さよりもインパクトが求められるわけです。だから、彼等の流す情報は常に話半分で聞かないとだめだと思います。ぼくは新聞の記事もあまり信じていません。新聞も、広告で成り立っていますからね。グルメ情報誌も然り。皆さん、どこに行けば本当に美味しいメキシコ料理を食べれるか、分かってますか?(笑)

何はともあれ、情報が溢れている今の時代、もはや送り手がどうのこうのと言うよりも、どの情報を信じるかは受け手の責任になってくると思われます。日垣隆さんじゃないけど、ますます、メディアリテラシーというか、情報の目利きが重要になっているのでしょうね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年1月 2日 (火)

¡FELIZ AÑO NUEVO!

 新年あけましておめでとうございます。昨年の8月の終りに始めたこのブログも、はや、4ヵ月あまりが経ちました。副題に「平凡な日常をラテンのパースペクティブで斬る!」なんて、勢い余って付けてみたものの、なかなか思ったようにいっていないことを反省しています。頭の中にはいろいろな思いが渦巻いているのですが、それを、さらっと解りやすい文章にすることの難しさ、というか自分の文才の無さを痛感いたしました。

 さて、新しい年ですが、今年の目標は、自分の店である「サルシータ」をもっとレベルアップして、メキシコ料理の素晴らしさをもっと多くの皆さんに知ってもらうことです。今の段階でも、お客さんには、だいたい、満足して頂いているとは思っています。常連のお客さんも多いのですが、まだまだ、殆どの方はメキシコ料理のことを誤解されているな、本物をご存知ないな、と年々実感させられているのも事実だからです。

 メディアや大手フードチェーンなどによって垂れ流される、本物とは遠く離れているメキシコ、及び、メキシコ料理のイメージを少しでも覆して、一般の方が、「今晩、何食べる?」と考えたときに、和食、中華、イタリアン、フレンチなどと対等にメキシコ料理も自然に選択肢に入るくらいにしたいというのが願いです。勿論、大変遠い道のりであるのは分かっていて、自分の力だけでは、全く足りないというのも自覚しております。なので、同じような考えを持っている方達を、もっと増やして、共に頑張っていけたらよいなと思っています。

 何はともあれ、今年も宜しくお願いいたします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 2日 (土)

郷に入れば、、、

 先日、常連のお客さんで、アメリカ人のビルがこんな話をしていました。彼は、けっこう長く日本に住んでいるのですが、この前、久し振りに家族に会いにロサンゼルスに帰った時に、以前、好きでよく食べに行っていたメキシカンレストランを訪れたそうです。しかし、驚いたことに、出てきた料理は全く今の彼の口には合わなかったそうです。そして、量が多くて、とても食べ切れなかったとのこと。やはり、日本に長く住んでいるので、味の好みも胃袋も日本人ぽくなっちゃったのかなあ、と言っていました。

「郷に入れば、郷に従え。」ではないけれど、そういうことってやはりありますよね。ぼくも、メキシコで食べて美味しかった味を再現しているつもりでも、長くメキシコから遠ざかっていると、知らない間に日本風のメキシコ料理になっているのかもしれないな?と思いました。まあ、それはそれで良いのかな、そのときの自分が好きな味を出していければ、それが自分の個性なんだし。でも、そろそろ、また、メキシコに行って、自分がどう感じるか、試したくなってきました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年11月 3日 (金)

ビバ・テキーラ! ~メキシコの伝統と文化~

いつも、仕込み中にはラジオのFM放送をつけているのですが、今日、3ヶ国語を話すいかにも国際派という感じのDJ(と言わないで、最近はナビゲーターと言うらしいですが)の人が、「日本ではこれから寒い季節に入りますが、地球上には今から暑い時期になる所もあります。南米の国々です。」と喋っていたので、アルゼンチンかブラジルの話でもするのかなあ?と思っていたら、なんと「メキシコでは、、、」と始まってびっくりしました。

 メキシコが南米かよ!メキシコは地政学的には北米に属していますが、中米の国だと勘違いしている人は多くて、それは、気持ちは分からなくはない。中米とメキシコはつながっているし、同じスペイン語圏だし。それに対して同じ北米のカナダとアメリカ合衆国は英語圏で文化的にも相当違いがありますので。しかし、南米とは地理的に随分離れているし、それも南半球の国と間違うとはシンジラレナーイ!

 普通、こういう間違いが起きるとディレクターからヘッドホン越しに注意が入り、すぐ訂正されるんだけど、それも無かった。この程度の認識なんですね。昔、メキシコで、日本から来た、と言うと、「ああ、あのみんなが自転車を漕いでいるところか。」(明らかに中国と間違えている。)と言われたことがありましたが、日本人のメキシコに対する認識も、あのメキシコ人とあまり変わらないようですね。

 話が変な方に行ってしまいました。結局、そのナビゲーターさんが言いたかったのは、今、渋谷の「タバコと塩の博物館」で「ビバ・テキーラ! ~メキシコの伝統と文化~」という展示会をやっているということでした。けっこう面白そうです。メキシコの映画もやるみたいです。この「のんき大将」というルイス・ブニュエルの作品はお勧めですよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月11日 (水)

死者の日のパン

Rimg0061  いつの間にか、ハロウイーンが日本にも(少なくともぼくが生活している東京の渋谷区近辺では)定着したようで、いろいろなお店の軒先で、オレンジ色のカボチャを見るようになった今日この頃、対抗して、メキシコで11月2日の「死者の日」の前のこの時期にあちこちで飾られているパンを作ってみました。

普通のパンより卵と砂糖が多めに入っていて、おやつ感覚で食べられるパンですが、このパンが「死者の日のパン」と呼ばれる所以は、周りに骨をかたどった両端が膨らんだ棒状の飾りが付いていることです。

 今回、偶然にもその骨の部分が、やけに力強く出来てしまいました。そして、このパンをしげしげと見つめていると、今年の夏に一般公開されていた、故岡本太郎画伯がメキシコで製作した巨大壁画「明日の神話」を思い出してしまいました。原爆の爆発をテーマにしたこの作品で、凄まじい爆風で吹き飛ばされる人間の骨が表現されていたと思いますが、その恐ろしい暴力にも負けない人間の尊厳を描いた、この作品のインスピレーションを岡本太郎さんはメキシコの「死者の日」の祭りから得ていたのではないか、という妄想が生まれてきたのです。肉体は死しても魂は死なないという、メキシコ先住民の死生観が、彼に影響を与えていたのではないかという推察もまんざらハズレでも無い気がします。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2006年9月27日 (水)

メキシコ料理ワークショップ

Rimg0055_1 昨日、メキシコのお役所主催のメキシコ料理ワークショップが都内のホテルで開かれたので、参加してきました。

先週末、開かれた”フィエスタ メヒカーナ”関連の行事で、メキシコからアナ・ベニテスさんというシェフが来日して、メキシコ料理に於けるとうもろこしの重要性などの講義の後、料理の実演、試食がありました。

 はっきり言って、講義や料理自体は、ぼくがメキシコの料理学校で体験したことと大差無く、目新しいことは無かったのですが、このアナさんという女性シェフのチャーミングな立ち振る舞いに魅了されました。最後の挨拶では今朝読んだという「古今和歌集」の歌を引用して、日本の関係者に感謝の念を述べるなど、情緒豊かな方でした。同行したスタッフのR嬢も感動したようで、終了後にサインが欲しい、と言っていましたが、シェフは大勢の人達に囲まれてしまっていたので諦めました。

 ところで、最初の挨拶でメキシコ大使がおっしゃっていましたが、近々、日本ーメキシコのアエロメヒコによる直行便が就航する予定らしいです。これはビッグニュースですね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年8月31日 (木)

ブリトー?ブリート(タ)?

 メキシコ料理でタコスの次か、或いは同じくらいに有名なのはブリトーでしょう。あのセブンイレブンが20年以上も前に売り出していたから、認知度が高まったのはタコスより早かったでしょうね。

 でも、このブリトー、アメリカではとても人気のある食べ物ですが、メキシコではあまり食べられていないって知っていましたか?呼び方もメキシコでは、ブリートとかブリータというふうになります。この名前は、もともとロバという意味のBURROにスペイン語でいうところの縮小辞ITO(A)が付いたものです。この縮小辞という奴は物を親しみを込めて呼ぶときに使う表現で、スペイン語圏の中では、メキシコが圧倒的によく使うんですね。ぼくがやっているお店「SALSITA」もソースの意味のSALSAに縮小辞ITAを付けたものです。メキシコ料理のお店の名前にはこんな終わり方をしているものが多いと思いますよ。こうすると、やはり、メキシコっぽい響きになるんですね。ちなみにメキシコには「SUSHITO」という寿司のチェーン店があります。話が逸れました。それで、ロバには背中にいろいろな荷物を背負わせることから、この小麦粉のトルティーヤにいろいろな具材を詰める料理を「可愛いロバちゃん」みたいに呼ぶんですね。日本人にはちょっと理解しにくい感覚かもしれませんけど。

 この小麦粉のトルティーヤにっていうところが肝心です。実は、アメリカではとても一般的な小麦粉のトルティーヤですが、メキシコではとても少数派なんですね。食べられているのはアメリカとの国境に近い北の地方くらいです。メキシコでは、トルティーヤと言えばとうもろこしというのが定番なんです。まあ、最近はグローバル化の影響というか、それ以前からメキシコは常に北の隣人アメリカの強い影響下にありましたが(コカコーラの元社長が大統領になるくらいですから)、アメリカで人気のこの料理がメキシコシティなんかでも少し見られるようになりましたが、、、

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月30日 (水)

タコ?タコス?

 メキシコ料理で一番有名なものというと、やはり、「タコス」でしょう。しかし、このタコスは「タコ」の複数形だと知っている人は少ないのではないでしょうか?

 だから、厳密に言うと「タコスを一つ下さい」なんて言うのはおかしいんですね。でも、日本語には単数形と複数形の区別が無いので 、いちいち「タコ」と「タコス」で使い分けるのは無理だし、どっちかに統一しないといけない。本当は、単数形にするのが自然だけど、「タコ」だと「蛸」と間違えそうで紛らわしいし、みたいな理由で「タコス」にする、ということになったんでしょう。

 ぼくも昔は、この「タコス」という呼び方に随分違和感を感じていて、今となっては笑ってしまいますが、お店で頼む時に、メニューに「タコス」と載っているのに、わざわざ「タコ下さい。」とオーダーして、お店の人に「タコスですね。」と聞き返されたりしていました。

今では、そんな小さなことにはこだわらなくなって、わが「サルシータ」のメニューにも「タコス」と載っていますが。きりがないですからね、こんな「外国語」と「外来語」の違いを気にしていたら。

| | コメント (0) | トラックバック (1)