« ソル ファナ | トップページ | ソルファナの言葉2 »

2011年1月10日 (月)

ソルファナの言葉1

Sor_juana2 いやはや、ソルファナさん(1651-1695)には驚かされます。これが300年前のカトリックの修道女の言葉でしょうか?

ー82番の詩の途中よりー

 あなたを見た。それだけでいい。

燃え上がる火事を告げ知らせるには

その原因を指差すだけでいい、

結果の責任まで言う必要はない。

あなたが高い所にいることは

わたしの大胆なふるまいの妨げにはならない。

どんな神々しい存在も

人間の空翔る想念を逃れることはできない。

ー中略ー

つまり、私が告白する罪は

あなたを愛し崇めていること。

もしあなたがわたしを罰したければ

その罰こそがわたしにはご褒美となる。

 この詩は、1680年にスペインより植民地メキシコを治める副王として着任したラグーナ公爵の夫人マリア・ルイサに宛てて書かれたものです。

 翻訳者の旦敬介さんの解説によると、ソルファナと公爵夫人は同年代ということもあって意気投合し、ファナの才能に惚れ込んだ公爵夫人はその地位を利用して彼女を擁護し、ファナのほうも夫人を讃える、殆ど恋愛感情ともとれる熱烈な詩を書き送ったりしていたようです。

 公爵夫人はやがて公爵の退任と共にスペインに帰国しますが、そのときに彼女の原稿を持ち帰り、「十番目のメキシコのミューズ」の作品集として出版、それが大きな反響を呼び、メキシコの一人の修道女が、ヨーロッパから南北アメリカまで広範な領土を誇ったスペイン語圏全体にその存在を知られるようになったのでした。

 ソルファナのような型破りの人が世に出れたのは、こんなパトロンがいたからなんですね。

|

« ソル ファナ | トップページ | ソルファナの言葉2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ソル ファナ | トップページ | ソルファナの言葉2 »