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2010年11月

2010年11月23日 (火)

メキシコ料理がユネスコの無形文化遺産に!

Imagescasfzase ビッグニュースが入って来ました!

 なんと、メキシコ料理がユネスコの無形文化遺産に認定されたようです。正式には「メキシコの伝統料理」で「フランスの高級料理」と同時に、今回、料理としては初の認定のようです。

 いやあ、びっくりしました。実は、2005年に初めて申請されて、その時は残念ながら認定に至らなかったとか、、、でも、今回、快挙達成ですね。しかも、世界初で、フランス料理と同時というのがスゴイですね。

 今回、これを機会に、世界遺産について調べたのですが。実は、メキシコは世界遺産大国で、何と29の地域が世界遺産になってるんですね。(世界第6位) 因みに、1位はイタリア、2位はスペインでした。

まあ、料理とは、あくまで味わうものでありますから、「遺産」というレッテルを貼られるのもどうか?と少し思いましたが、メキシコの「伝統料理」をもっと世界中の多くの人に知ってもらえるきっかけになれば素晴らしいことだと思います。なので、ぜひ、この快挙を多くの方に知ってもらいたいと思います。ああ、ツイッタ-やってれば良かった!

 このことについて、日本語とスペイン語のニュースサイトのリンクを貼っておきます。

日本語の記事

スペイン語のニュースサイト(あのガルシア・マルケスが創刊に関わった新聞です。)

そして、今回、メキシコからは、ミチョアカン州のの先住民の唄やチアパス州のお祭りも同時に認定されていました。いやあ、すごいですね、メキシコは!

 

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2010年11月20日 (土)

料理人

83dbd0920ea0e128a83ea110_l  ちょっと前に英国人の作家、ジュリアン・バーンズの料理エッセイ「文士厨房に入る」を読んでから、また、あの英国式の、ちょっとドライでウイットの効いたユーモアを味わいたくなって、ずいぶん前から存在は知っていたのだけれど、今一つ食指が動かなくて読んでいなかった「料理人」という本を手にとって見ました。

 英国のある田舎町に、ある日、黒ずくめの服に身を包んだのっぽの痩せぎすの男が自転車に乗ってやってくる。謎の男は町の名家の一つに料理人として雇い入れられる。やがて、男が作りだす極上の味の料理に町中の人が魅了されだし、料理を味わった者たちの様子が変わりはじめる。太っていた者は痩せ出し、痩せて憂鬱そうな青白い顔をしていた人は肉付きが良くなり血色も甦り機嫌も良くなる。人々を料理で魅了した謎の男コンラッドは、やがて町中の人々の心を完全に虜にしてやがて、、、

という話ですが、話の語られ方が見事で思わずぐんぐん引き込まれてしまいました。そしてブラックな結末が待っているのですが、途中から、なんとなくそんな予感がして来て、やはりそうなるという、、、とにかく、切れ味鋭いブラックユーモアで一種の爽快感さえ感じました。

 著者のハリー・クレッシングという人は仮名で、出版社も著者をあきらかにせず、謎の人ということですが、どうやら「チャーリーとチョコレート工場」や「あなたに似た人」などの著者、小説の名手の英国人作家ロアルド・ダールではないかという説があるそうです。確かにダールが書きそうな物語だし、それなら、あの筆運びの見事さも納得が行くのですが、謎は、なぜ、この話は実名で発表しなかったのか?ということです。読者を魅了しておいて、自分が著者だと明らかにせず煙に巻いて、皆が噂しているのを知らん顔で聞いて一人ほくそ笑んでいるというのもなんとなく悪戯好きのイギリス人っぽくて面白いのですが、、、

 料理の持つ不思議な力を知らされた本でした。映画化されて大ヒットしたメキシコの有名な小説に"Como agua para chocolate"(邦題 赤い薔薇ソースの伝説)というのがあって、主人公の女性が、作りだす料理によって愛する人を含めて他の人にメッセージを伝えていくという話なんですが、著者のLaura Esquival はこの本を読んでいたのかな?と、ふと思いました。

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2010年11月16日 (火)

モレ祭り 続き

Coloradito 前回のブログで書かせて頂いたように、現在、サルシータではメキシコの代表的な料理である「モレ」にスポットを当てて、通常のメニューに載っている「プエブラ風」のモレに加えて4種類のモレをお出ししています。

 その中でも、「モレ王国」とも言える南部のオアハカ州から有名な「オアハカの7つのモレ」から3種類選びました。

まずは、写真一番上の「コロラディート」。これは、「アンチョ」と呼ばれるメキシコでもっともよく使われる乾燥タイプの唐辛子を軸に、トマト、シナモン、ごま、アーモンド、バナナ、レーズン、チョコレートなどを加えた、どちらかというと、プエブラ風に近い、でもちょっと軽いタイプのモレです。プエブラ風のものより、少し酸味があり、あちらはほとんど鶏か七面鳥の料理に使われるのに対し、こちらは、牛、豚などにも使われます。当店ではグリルした豚ロース肉に合わせています。

Verde_oaxaca 次は「オアハカ風の緑のモレ」。シラントロ、パセリ、タイム、エパソテ、オハサンタ、とたくさんの緑のフレッシュなハーブが入るのが特徴で、モレには珍しく、ナッツ類が入りません。その代わり、トウモロコシの粉「マサ」でとろみを付けています。日本では手に入らないハーブ、オハサンタはフェンネルの葉で代用しました。モレのなかで、最もフレッシュな味わいで、色も鮮やかです。豚肉と白豆を合わせるのが定番です。

そして、今度はオアハカの黄色いモレ「アマリーヨ」。こちらについては、「死者の日」のときにお出ししていたので、続いての登場です。詳しくはこちらをご覧下さい。

Pipianそして、「ピピアンベルデ」、ちょっと前のブログでちらりと触れましたが、オアハカ州以外では「モレベルデ」(緑のモレ)と呼ばれることが多いものです。カボチャの種と緑のトマトというメキシコ原産の原料が主体となっていて、原形は、スペイン人到来以前の時代から食べられていたという古い料理です。

多くのモレはヨーロッパ文化とメソアメリカ文化の融合により植民地時代に生まれたものなので、この料理は、更に特別なものと言えるかもしれません。現在でもとても人気のある料理です。

実は、先週末に予想以上にモレが売れて、最後は売り切れになってしまいました。嬉しい悲鳴です。今週からはそんなことがないように、じゅうぶん用意していきたいと思います。宜しくお願いします。

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2010年11月13日 (土)

モレ祭り開催中

ご無沙汰しています。貧乏なんとやらで、何故か矢鱈と忙しいです。いや、お店が、ではなくて、自分が、、、相変わらずです。

 しかし、あの「フラッシュマーケティング」って何なんでしょうね。会員を集めて、期間を決めて大幅なディスカウントクーポンを売り出すという、、、割引額がおよそ5割で、代理店に払うコミッションが3割ほどで、ということは、まともにやったらお店には利益どころか、マイナスになるのに、店の認知度が大幅にアップするからお店の販促費と考えれば安上がりだというんですが、本当ですかね?困窮する店の弱みに付け込んだビジネスだとしか思えないのですが、、、まあ、キャパシティの大きい店なんかだと良いのかもね、、、うちなんかじゃ、とても、とても、でもこんな勧誘の営業電話が、今、毎日のようにかかってきます。すべて、お断りしてますが、、、お店をやってるといろいろありますね。

 Mole_poblano そんななか、メニュー的には"FIESTA DE MOLE"(モレ祭り)というのをやっています。モレと言えば、メキシコの国民的料理。チョコレートのソースという印象を持たれている方が多いかと思いますが、実は、いろんな種類があるんです。そして、僕が思うに、モレの製作過程には、メキシコ料理における特徴的なことがたくさん含まれているので、モレを極めることは、メキシコ料理を極めること、と言っても良いんじゃないか、とさえ思えるんですね。

 さて、モレとは、先住民の言葉「ナワトル」で「複数の材料をすり潰して作るソース(のようなもの)」と言うような意味で、"mole"というのは、それをスペイン語で当て字にしたものなんですね。ナワトル語には文字が無かったので。だから、「モレ」はそもそも「ソース」とほぼ同義語ですから、当然、いろいろな種類があって当然なわけです。あの、アボカドのディップ「グアカモレ」、「ワカモレ」と表記されることもありますが、あれだって読めば分かるように、アボカド(ナワトル語でアグアカテ)のモレ、すなわち、アボカドのソースという意味なんですから。

 僕的に、前から思っているメキシコ料理の理解度を簡単に判断する基準というのが密かにあって、まず、初心者は、モレと聞いて「何、それ?えーっ、チョコレートが入ってるの?」という反応をする方、中級者は、「モレ、知ってるよ、あのチョコレートのソースでしょ。」という反応、そして上級者は、モレには、いろんな種類があると理解していて、一番有名な「モレポブラーノ」、つまりプエブラ風のモレにチョコレートが入っているのも当然知っているけれど、主な原料は、むしろ、唐辛子やナッツのほうであるといったことまで知っている方です。このレベルの方は、まだ、とても少ないですね。あっ、エラそうですみません。ぼくも、この各段階を経て、今に至っています。

 すみません、今、お店で出している各種モレを詳しくご紹介しようと思ったのですが、時間が無くなったので、次回にさせて下さい。最初に、いらない話をし過ぎましたね。ごめんなさい。とりあえずホームページでさらっと説明してあるので、そちらをご覧ください。とりあえず、一番有名なプエブラ風のモレの写真を載せておきます。それでは、また!

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2010年11月 2日 (火)

コヨーテ最新号

Muertos10 先週末のハロウイーンが終わって、街からオレンジ色のカボチャたちが一斉に姿を消しました。これからは、一気にクリスマスに向けて盛り上がって行くのでしょうか?

今年もご近所のナショナル麻布さんのハロウイーン祭りは盛況だったようで、日曜の昼には仮装した子供たちがたくさん歩いていました。年々、ハロウイーンは賑やかになりますね。

メキシコの「死者の日」は今日です。サルシータの祭壇も、それに備えてリニューアルしておきました。マリゴールドの花を飾って、「死者の日のパン」も焼き直し(今回は上手く焼けました)、ナショナルさんで買った「バターナッツスクワッシュ」というひょうたんのような形のかぼちゃをお供えしました。このカボチャは明日のランチのスープにする予定です。名前の通り、ちょっとナッティな風味があって美味しいんですよ。

Cover_2 さて、今、発売中の雑誌コヨーテでメキシコの特集をやっています。「メキシコが変えた二人の男」という題で、メキシコ在住のコロンビア人の作家ガルシア・マルケスと日本人の作家古川日出男さんにスポットを当てています。

 ぼくも、今日買ったばかりで、まだ、パラパラっとしか読んでいませんが、マルケスがジャーナリストとして活動していたニューヨークから、ほとんど無一文でメキシコに辿り着いたことは初めて知りました。ニューヨークからメキシコシティへというのは、ブニュエルと同じですね。あと、アメリカ人の作家ピート・ハミルとかも。

詩人の伊藤比呂美さんがメキシコ人の作家ファン・ルルフォについている文が良かった。彼女がオアハカの「死者の日」の祭りに行ったときの体験とルルフォの代表作(といっても2冊しか書いていないけれど)「ペドロ・パラモ」の死と生が濃密に混じり合う独特の世界観が並べて描かれていて。ルルフォがマルケスに強い影響を与えたというのは、やはり分かりますよね。

 

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