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2010年8月17日 (火)

文士厨房に入る

Bunnshi_2 相変わらず暑いですが、お盆休みで都心が静かになっていますね。いつもは満員の電車がとても空いていたりして、少し過ごしやすいかな。

こんな気候だからか、いつも、ラテンな「熱い」ものを読みがちなんですが、なんとなく、英国式のドライなユーモアに浸りたくなって、こんな本を読んでしまいました。

文士厨房に入る ジュリアン・バーンズ著

著者は、現代英国を代表する小説家らしいです。この人は料理が趣味で、100冊余りの料理本を所持していて客人にお手製の料理を振る舞うのが好き、だけど、本に書いてある通りに作ってもなかなかレストランの料理のように見事に完成された出来にはならない。たぶん、それには、あまりにアバウトなレシピの記述に問題があるんじゃないのか?だいたい中くらいの玉葱を2個ってどれくらい?買って来た玉葱にはカーリングの玉くらいのからエシャロットくらいのまであるぞ、「ひとかたまり」ってどれくらいだ?この「一滴」や「一杯」も、、、

 料理本を見ながら料理を作った経験がおありだったら、思わず、うんうんと頷いてしまうような可笑しい話がたくさん出てきて笑えました。魚屋で青魚を注文したら、腕にタトゥーが入った店員に面白くないつっこみを言われてイライラする話や、「リゾット作りの新しいメソッド」を雑誌に発表した友人の料理人の家に食事に行って、昔ながらの方法でリゾットを作っている彼を発見、「新しいメソッドはどうした?と尋ねると「ああ、もうあのやり方はやめたんだ。」とあっさり、まるで「試した者がいたとは驚きだ」とばかりに返答されてしまう、、、退役した海軍提督を野兎のチョコレートソース添えの料理でもてなそうと思ったが、ダイニングルームから聞こえてくる提督の予期せぬ言動に心を奪われてしまい、最後のソースの仕上げに大失敗、あえなく献立が野兎のチョコレートソース添えから、ただのチョコレート添えに変更された話、、、

 ブッキッシュで真面目な英国人作家が料理本と涙ぐましい格闘をするところが面白い、オックステールのシチューを作ろうとして6通りのレシピを比べて煮込み時間を何時間にするか悩んだり、、、久々に笑いました。

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