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2010年6月 7日 (月)

Limón y Sal

Julieta 前回、メキシコ人が何にでも塩とライム、唐辛子をかけて食べるのが大好き、という話を書きましたが、このことは、もう一度、強調しておきたいです。

 特に塩とライム!これは基本です。これに唐辛子が加わると、さらに奥行きが出ますが、これは、まあ、必須ではないでしょう。

基本は塩とライム!

 テキーラを飲む時も定番ですよね。また、メキシコでビールを飲む時によくやるのが「ミチェラーダ」という飲み方ですが、これは、淵に塩を付けたコップにビールを入れてライムを絞り入れて飲みます。メキシコでホームステイしていた時、家でおばあさんが3才くらいの孫にキュウリに塩とライムをかけて食べさせていたのを見たことがあります。ねっ、やっぱり彼らは塩とライムの組み合わせが大好きなんですよ。

 サルシータでは、アボカドのディップ、「グアカモレ」を作る時、塩とライムしか入れません。良いアボカドだと、これだけでじゅうぶん美味しいと思うからです。但し、バランスが肝心で塩だけが強くてもライムだけが強くてもダメ、ぼくはこれを「塩とライムの綱引き」と密かに名付けていますが、絶妙のバランスになるように塩とライムを交互に少しずつ加えていきます。うちの店では、キッチンに新人スタッフが入ると、まず、このバランスを覚えてもらうことから始めます。あと、「チキンとライムのスープ」というユカタン半島の名物料理もメニューにありますが、これも「塩とライムの綱引き」で味を決めていきます。この場合はハラペーニョという唐辛子やオレガノなどのハーブも入るので、さらに複雑な味わいになっていますが、、、

 Limom さて、メキシコを代表するポップシンガー、フリエッタ・べネガスが06年に出したサードアルバムのタイトルはそのものズバリの「Limón y Sal」(レモンと塩)!ちなみにメキシコには、日本のような黄色いレモンは見当たらず、こちらでいうライムがレモン(あちら風にはリモン)になります(写真左)。上のCDジャケットに写っているのは黄色いレモンですが、、、世界マーケットを意識してわざと、世界的にメジャーな黄色いレモンにしたのでしょうか?ちなみにメキシコのライム(レモン)は日本のよりずっと小さいです。日本に来てるのは輸出用に作ったやつみたいです。

 さて、このフリエッタ嬢、声も良いし曲も良い、アコーディオンもピアノも弾くし、彼女の書く歌詞の世界は、いわゆる、濃い情熱的なステレオタイプのラテンの世界とは違い、等身大の現代の女性の心情を飾らずに表現していて、とても心に刺さります。ぼくの大好きな素晴らしいアーティストの一人です。

このアルバムのタイトル曲の歌詞もけっこうシニカルで、

「実を言うと、あなたのこと、ときどき好きじゃないの」とか「実は、幸せって信じたことが無いの、そんなものがたまに見える気がするけど、ただの偶然なのよ」といった感じから、「でもあなたの瞳を見てると何かを感じてあなたのそばに居たくなるの」と持ち上げて、サビのコーラスのところは、こんな内容です。

Yo te quiero con limón y sal, yo te quiero tal y como estás,
no hace falta cambiarte nada,
yo te quiero si vienes o si vas,
si subes y bajas y
no estás seguro de lo que sientes.

私はレモンと塩であなたを愛する、あなたのままのあなたを愛する、だから変わろうとしないで、あなたが行こうと来ようと、上がろうと下がろうと、あなたがどう感じてるか分らなくても。

ありのままのあなたを、ライムと塩をかけて私流に愛するわ、というすごいメキシコ人女性ならではの世界ですね。(笑)

メキシコ人にとって、塩とライムがいかに重要か、分っていただけましたか?

 

 

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コメント

はじめまして!トトです。よろしくお願いします。

塩とライム。確かにメキシコ料理の基本ですよね~。

日本語で「丁度良いアンバイだ」と言った時のアンバイは「塩梅」と書きますよね。塩と梅の酸味。

所変われば、品変わる。日本料理における梅が、メキシコ料理ではライムなのですね。

そう考えると、例えば、ワカメとキュウリの酢の物。ワカメの代わりにヒカマ。三杯酢の代わりに塩とライム。

ちょっと見、似ても似つかない様な日本料理とメキシコ料理。でも味の組み立て方はどちらも同じに思えます。実は遠い親戚なのかも知れません。

フルーツに塩をかけて食べるのは日本人にとって抵抗感がありますが、でも、スイカには塩をかける人は多いですし、個人的にはヒカマは甘味の少ない梨の様に感じます。

意外にも日本料理とメキシコ料理、共通点は多いのかもしれませんね。


投稿: | 2010年6月15日 (火) 00時04分

はじめまして!トトさん。
なるほど、アンバイのバイのほうは酸味だったんですね。今更ながら気が付きました。ありがとうございます。味に対する感性は日本人とメキシコ人、似ているのかもしれませんね。まあ、彼らの遠い祖先はアジアからベーリング海峡を渡ってアメリカに渡ったモンゴロイドですしね、、、
ヒカマを初めて食べたとき、ぼくも梨を連想しました。だけど、今は季節ではないので大和芋を使っています。
興味深いコメント、どうもありがとうございました。

投稿: MORIYAMA | 2010年6月15日 (火) 01時55分

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