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2010年6月

2010年6月29日 (火)

ワールドカップで思ったこと

 いよいよ、決勝トーナメントに入ったワールドカップ、残念ながら、メキシコは負けちゃいましたね。まあ、アルゼンチン相手だからねえ、しかし、ヨーロッパの強国がどんどん負けていく中、南米勢は強い!こうなったら、同じスペイン語圏の国を応援しようかな?あっ、そうしたら、今度日本とやるパラグアイも応援しないと、、、

 まあ日本にも頑張ってもらいたいですが、、、なんか、パラグアイには負い目を感じてしまうのです。それというのも、パラグアイのエースストライカーで予選でも一番点を取っていたカバーニャス選手が、今年の一月、メキシコシティのバーで酔ったファンからピストルで頭に銃撃を受け、幸いにも一命は取りとめたものの、代表に復帰できなくなった、という事件があったからです。まあ、ぼくも一応メキシコ関連の仕事でご飯を食べさせてもらっているので、とても気の毒に思うのです。

 銃大国のアメリカの隣であるということもあり、メキシコでも銃を保持している人が多いのは大きな問題ですね。何年か前には、日本人の魚屋さんが車のクラクションかなんかのささいなことから銃撃されて命を落としています。その昔、有名なコーラスグループのトリオ・ロス・パンチョスのメンバーの一人もバーでのいざこざからピストルを発射し殺人犯になってしまいました。1994年の大統領選挙で有力な候補だったルイス・コロシオが至近距離から銃撃されて暗殺されたり、、、まあ、これは政治的な問題でもありますけど。

 しかし、今回は「疑惑の判定」も多いですね。後からビデオで見たらミスジャッジは明白なのに、一度下した判定が覆ることはないんですね。まあ、何でも機会で正確に処理出来ちゃうのが現代なので、かえって、こういう完全でない人間のミスを甘んじて受け入れるというアナクロさが良いのかもしれませんね。

 今回の出場国では、密かに中米の国ホンジュラス(スペイン語ではオンドゥーラス)にも期待していたんですが、、やはり、壁は厚かったですね。、カリフォルニアに住んでいた頃、ホンジュラス出身の人達とけっこう一緒に働いていたことがあったのです。純朴な人が多かったですね。

T0008308p94x94 中米から仕事を求めてメキシコを通過してアメリカに不法移民する人達は、依然多いようです。ホンジュラスの若者が仕事が無くてロスでギャング団に入ってしまうことが多いと少し前の新聞で読みました。2009年のサンダンス映画祭で監督賞と撮影監督賞を受賞して話題の今公開中の映画「闇の列車、光の旅」(原題はSin nombre;名前もなく)もホンジュラスからアメリカを目指してメキシコを通過していく少女の話なようです。かなり高い評価を得ている作品のようなので興味ありますね。

 ホンジュラスは、ちょっと前まで、自立出来なくてアメリカの巨大フルーツ企業に支配された中米の小国、いわゆる「バナナ共和国」のひとつと言われていましたが、まあ、今でも大国アメリカに依存している状況は続いているのでしょうか。

 

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2010年6月21日 (月)

父の日

Mika いやあ、ワールドカップ、盛り上がっていますね。今回は、あまり盛り上がらないと言われていたのに、いざ、始まってみると、やはり世界のスーパースター達がマジでやり合う迫力は凄いですね。おかげで、お店のほうはすっかり盛り下がってますけど、、、(苦笑)

日本も、前評判の割に頑張ってるし、メキシコもフランスを撃破して波に乗ってますね。旧宗主国のフランスを打ち破ったのは、もしかして、1862年5月5日のプエブラ開戦以来の快挙ではないですか?

あと、印象的なのは、スペイン、ドイツ、イングランド、フランスなどヨーロッパの大国が苦戦しているなか、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイなどラテンアメリカ勢が好調ですね。メキシコも含めて頑張ってほしいです。

さて、昨日は(すっかり忘れていましたが)、父の日でしたね。5才になった下の娘からプレゼントをもらいました。普段、殆ど父親らしいことをしてあげられていないのに、面映ゆい気持ちで受け取りました。どうしても、圧倒的に仕事中心の生活になってしまいますが、仕事が続けられるのも家族のおかげですね。自分の立ち位置のすぐ上の壁に貼っておきました。

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2010年6月19日 (土)

メキシコ勝った!

Football あまり盛り上がっていない、と言われていた今回のワールドカップですが、いざ、始まってみると、やはり、それなりに注目されていて、皆見ているようですね。お陰さまで、平日は閑古鳥が鳴いているサルシータです。

 開幕戦で地元の南アフリカと引き分けたメキシコですが、2戦目では堂々、強豪フランス相手に2-0で完勝しました!一次リーグ突破も見えてきました。

この調子で頑張ってほしいです。

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2010年6月17日 (木)

LEKUE(ルクエ)のルーツ!

Lekue 最近、(といってもけっこう前からか?)とても話題になっている、スペイン発の調理器、LEKUE(ルクエ)、使っている方いらっしゃるでしょうか?

 スペインらしいカラフルなデザインで、油を使わずにいろいろな野菜を入れて電子レンジに入れるだけで美味しくてヘルシーな蒸し料理が出来るというので、すごく評判良いですね。ぼく自身は使ったことはないのですが、ネットのショッピングサイトのレビューなどでもとても良いリアクションがあるようです。

 この商品の説明を読んでいたら、メキシコのバナナの葉を使った蒸し料理にヒントを得た、と書いてありました。ということは、前々回のブログで紹介した、メキシコ南部の"TAMALES"のような伝統的な料理が、現代のヨーロッパや日本で甦ったということでしょうか?

 南部メキシコでは、地面に穴を掘って自然のかまどを造り、そこで肉や野菜を蒸し焼きにするという料理方法が昔から行われてきました。熱帯地方の太陽に焼かれた灼熱の地面の熱を利用して、とても保温性の高い、自然の、そして最高の調理器具として利用していたわけですね。

Photo002  現在でもこの方法は使われていて、有名なオアハカ地方の地酒「メスカル」は原料の竜舌蘭を地面で蒸し焼きにしてしてから発酵させて造られています。また、サルシータの人気料理の一つでもあるCOCHINITA PIBIL(コチニータ ピビル)というユカタン地方の郷土料理(写真左)も正式な作り方は、この地方独特のスパイスとオレンジでマリネした豚肉をバナナの葉で包んで地面に作ったかまどで蒸し焼きにする、というものです。(サルシータにはかまどが無いのでオーブンで作っていますが、、、)

灼熱の大地を自然のかまどとして利用し、自然のバナナの葉を食材を包む調理器として利用する。昔の人の生活の知恵は、とてもエコで素晴らしいですね。

 

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2010年6月14日 (月)

GAINER 7月号

Gainer 現在、発売中の男性ファッション誌、「GAINER」 7月号に、当店の料理、「ハラペーニョの爆弾」と「悪魔にとりつかれた海老」が掲載されています。辛い料理を食べて熱い夏を乗り切ろうという、"EAT HOT!"という特集です。

発売元の光文社のホームページから取った左の画像では、なぜか写っていませんが、表紙の写真はキムタクさんです。

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TAMALES

Tamales_3 ちょっと前に、メキシコの具だくさんスープ"POZOLE"のことを、これぞ、メキシコのソウルフードだ!と書きましたが、そういうことででいえば、この"TAMALES"(タマレス)もそんな感じでしょうか。

 左の写真は、現在、サルシータでお出ししているバージョンで、とうもろこしの粉に自家製ラードを加えて練り、メキシコの唐辛子「グアヒーヨ」を入れて柔らかくなるまで煮た豚肩ロース肉を中に詰めてからバナナの葉で包んで蒸し器で蒸したものです。

この、バナナの葉で包む方法は、メキシコでもおもに南部のオアハカやユカタン地方で取られているやり方で、中央から北部にかけては、トウモロコシの皮を使うのが一般的です。アボカドの産地で有名なミチョアカン地方では、トウモロコシの皮でなくて葉を使った「コランダ」というバージョンもありますが、、、

 中に入れる具のほうは、この豚肉の他には、ポブラーノという大きな唐辛子のスライス(ラハス)とチーズ、茹でた鶏肉と緑のトマトのソース、鶏肉とモレ、などが一般的でしょうか。

メキシコ版「ちまき」といえるような形状なので、携帯に便利で、屋台でよく売られていますし、バスで旅行なんてしてると、よくトイレ休憩のときなどに売り子さんが売りに来たりします。また、朝ごはんで食べることも多いですね。

 ちなみに、メキシコ以外のラテンアメリカの国でも、よく食べられています。大衆的な食べ物なので、よく歌にもなっていて、キューバ音楽のチャチャチャの名曲、オルケストラ・アラゴンの"Los Tamalitos de Olga"やアフロペルーのクラシック、アンドレス・ソトの"el tamalito"などは有名です。

ちなみに、タマレスは複数形で一つだとタマルになります。タコスとタコみたいなものですね。タコスをタキートスとよく言うように、タマレスもタマリートスと呼ばれることがあります。サルサとサルシータのようなものです。

 このタマレスの魅力は、具もさることながら、やはり、何といってもトウモロコシの生地にあると思っています。もっちりとしていて、香りが良くて、まさにメキシコの味!この生地にも、ちょっと秘密があって、トルティーヤに使うきめの細かいマサではなく、こちらはより粗めのマサを使います。こうしたほうが、蒸しパンのような独特の食感になるんです。そしてしっとりとした質感とリッチな風味を出してくれるのが自家製ラード、このラードを泡だて器でふわふわにして空気をじゅうぶんに含ませてからマサの生地に混ぜ込んでいきます。それを、バナナやトウモロコシの葉や皮で包んで蒸すと、ふっくらとした食感の香り豊かな生地になるのです。

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2010年6月 7日 (月)

Limón y Sal

Julieta 前回、メキシコ人が何にでも塩とライム、唐辛子をかけて食べるのが大好き、という話を書きましたが、このことは、もう一度、強調しておきたいです。

 特に塩とライム!これは基本です。これに唐辛子が加わると、さらに奥行きが出ますが、これは、まあ、必須ではないでしょう。

基本は塩とライム!

 テキーラを飲む時も定番ですよね。また、メキシコでビールを飲む時によくやるのが「ミチェラーダ」という飲み方ですが、これは、淵に塩を付けたコップにビールを入れてライムを絞り入れて飲みます。メキシコでホームステイしていた時、家でおばあさんが3才くらいの孫にキュウリに塩とライムをかけて食べさせていたのを見たことがあります。ねっ、やっぱり彼らは塩とライムの組み合わせが大好きなんですよ。

 サルシータでは、アボカドのディップ、「グアカモレ」を作る時、塩とライムしか入れません。良いアボカドだと、これだけでじゅうぶん美味しいと思うからです。但し、バランスが肝心で塩だけが強くてもライムだけが強くてもダメ、ぼくはこれを「塩とライムの綱引き」と密かに名付けていますが、絶妙のバランスになるように塩とライムを交互に少しずつ加えていきます。うちの店では、キッチンに新人スタッフが入ると、まず、このバランスを覚えてもらうことから始めます。あと、「チキンとライムのスープ」というユカタン半島の名物料理もメニューにありますが、これも「塩とライムの綱引き」で味を決めていきます。この場合はハラペーニョという唐辛子やオレガノなどのハーブも入るので、さらに複雑な味わいになっていますが、、、

 Limom さて、メキシコを代表するポップシンガー、フリエッタ・べネガスが06年に出したサードアルバムのタイトルはそのものズバリの「Limón y Sal」(レモンと塩)!ちなみにメキシコには、日本のような黄色いレモンは見当たらず、こちらでいうライムがレモン(あちら風にはリモン)になります(写真左)。上のCDジャケットに写っているのは黄色いレモンですが、、、世界マーケットを意識してわざと、世界的にメジャーな黄色いレモンにしたのでしょうか?ちなみにメキシコのライム(レモン)は日本のよりずっと小さいです。日本に来てるのは輸出用に作ったやつみたいです。

 さて、このフリエッタ嬢、声も良いし曲も良い、アコーディオンもピアノも弾くし、彼女の書く歌詞の世界は、いわゆる、濃い情熱的なステレオタイプのラテンの世界とは違い、等身大の現代の女性の心情を飾らずに表現していて、とても心に刺さります。ぼくの大好きな素晴らしいアーティストの一人です。

このアルバムのタイトル曲の歌詞もけっこうシニカルで、

「実を言うと、あなたのこと、ときどき好きじゃないの」とか「実は、幸せって信じたことが無いの、そんなものがたまに見える気がするけど、ただの偶然なのよ」といった感じから、「でもあなたの瞳を見てると何かを感じてあなたのそばに居たくなるの」と持ち上げて、サビのコーラスのところは、こんな内容です。

Yo te quiero con limón y sal, yo te quiero tal y como estás,
no hace falta cambiarte nada,
yo te quiero si vienes o si vas,
si subes y bajas y
no estás seguro de lo que sientes.

私はレモンと塩であなたを愛する、あなたのままのあなたを愛する、だから変わろうとしないで、あなたが行こうと来ようと、上がろうと下がろうと、あなたがどう感じてるか分らなくても。

ありのままのあなたを、ライムと塩をかけて私流に愛するわ、というすごいメキシコ人女性ならではの世界ですね。(笑)

メキシコ人にとって、塩とライムがいかに重要か、分っていただけましたか?

 

 

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2010年6月 5日 (土)

PICO DE GALLO

Pico_de_gallo  ちょっと、古い話になって、恐縮ですが、先週の土曜日、日本テキーラ協会さんと共同で、「テキーラとメキシコ料理を楽しむ会」なるものをやらせて頂き、集まったテキーラ好きのお客様達にテキーラ協会さんが持ち込んだ素晴らしいテキーラの数々と当店の料理をふるまわせて頂きました。

 この企画のことを聞いて、本格派のテキーラに合わせる料理として、真っ先に頭に浮かんだのが、メキシコのマンゴーに塩とライムの絞り汁と唐辛子をかけたものでした。

 メキシコ人は、フレッシュな果物や野菜に塩とライム、そして唐辛子の粉をかけて食べるのが大好きです。よく屋台などで、スティック状に切られた、パイナップル、キュウリ、スイカ、などいろんな野菜や果物に塩とライムと唐辛子をかけたものが、ビニール袋に入れられているのを売られているのを見ることがあります。

 そして、テキーラの故郷、ハリスコ州でテキーラのおつまみとして定番なのが、マンゴーとヒカマというメキシコ独特のカブのような野菜をダイス状に切って、塩、ライム、唐辛子で和えたものです。現地では"PICO DE GALLO"(ピコ デ ガヨ)と呼ばれています。ピコとはスペイン語で「くちばし」、ガヨは「雄鶏」のことなので、直訳すると「雄鶏のくちばし」となりますが、ピコは、「つつく」、「小さく切る」、或いは「辛い」を意味する動詞PICAR(ピカール)ともつながっており、スペイン語圏全体でこういう風に小さく切ったものを和えた料理のことをこういう風に呼ぶことがあるようです。メキシコでいうと、トマト、玉ねぎ、コリアンダー、唐辛子を小さく切って和えた、いわゆる「サルサメヒカーナ」がこういう呼ばれ方をされることがありますし、以前、スペイン料理の本に内容はちょっと違ったけどやはり同じ名前の料理がありました。

 このハリスコ版"PICO DE GALLO"を日本で再現しようと思ったとき、一番のネックはヒカマが無いということでした。以前、近所のナショナルスーパーさんで、宮古島の農家の方が作ったヒカマを売っていたことがあり、買って食べたらとても美味しかったのですが、あまり売れなかったようで、もう見かけなくなりました。そこで思いついたのが、山芋です。メキシコに長年住まれているバイオリニストの黒沼ユリ子さんの本に"PICO DE GALLO"のレシピが載っていて、そこにヒカマはカブか山芋で代用できるかもと書いてあったのを思い出したのです。早速、ナショナルスーパーに行って山芋を買おうと思ったら、横に「大和芋」なるものが売っていて、聞いてみたら、こっちのほうがよりしゃきしゃきしているということでヒカマに近そうだったので、こちらを購入し、店に帰ってマンゴー、色と食感の良いキュウリとハラペーニョを合わせて作ってみました。結果はオーケー!かなり本場に近い感じになりました。

 この料理、とてもメキシコ的なエッセンスに溢れていると思っていて、以前から、いつか、お店で出したいと思っていたのですが、果物に塩をかけるというこの感覚が日本のお客さんに受け入れられるか不安で二の足を踏んでいました。が、今回、これをきっかけとして、出してみることにしました。今月のおすすめとして、¥500で提供させて頂きます。テキーラはもちろん、ビールにも良く合うので、ぜひ、一度お試しください!

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