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2010年4月19日 (月)

アメリカ人とラード その1

 先日、こんなことがありました。

 ある常連のアメリカ人のお客さんが、いつになく真剣な顔で「ちょっと訊いていいか?」というので、何のことかと思ったら、「ここの豆料理にはラード使ってるの?」と聞いてきました。「いや、使っていませんよ。」と答えると、一転、ほっとした顔になって「ああ、良かった、いやあ、ここの問題があるんでね。ハハハ、、、」と、その立派な?お腹をさすりながら答えたのでした。

 豚の脂から作るラードは、メキシコ料理にとって伝統的な食材の一つで、古くから豆料理やモレ、タマルなど代表的な料理に多く使われてきました。ぼくも、メキシコ料理と出会った頃、(もう20年以上も前ですが、、、)何人かのメキシコ人達からラード(スペイン語ではmanteca、マンテカ)への賛辞を聞かされたことがあって、メキシコでは愛されている材料なんだなあと思ってきました。ところが、北の隣人、アメリカ合衆国に於いては、このラードは悪魔のように(いや、誇張では無くて、、、)忌み嫌われているのです。

 以前、読んだことのある本に、遠い昔、氷河時代に極寒の土地で耐え忍んできた白人の人達は体温を保つために脂肪分を積極的に吸収する体質になっていると書いてありました。その時、アメリカ人に肥満の人が多い理由が分かった気がしましたが、そんなこともあって、彼らは少しの脂肪分でも摂取するのを嫌がるのではないかとぼくは思っています。

 まあ、そんなわけでアメリカ人達にラードの入った料理を食べてもらうのは本当に大変なんですよ。サルシータでも始めの頃は、豆料理とか、他にもいろんな料理にラードを使っていたのですが、アメリカ人のお客さんが増えるにつれ、ラードの使用量を減らしてきました。やはり、お客さんあっての店の料理なので、、、ただ、特に迎合したという気はしませんでした。、良質の材料や調味料を使えばラード無しでもじゅうぶん旨味を出せると分かったからです。ただ、モレだけはいまだに少量使わせてもらっていますが、ここのところは何か譲れない気がするんですよね、、、

Manteca

  写真は、当店で作っている自家製のラードです。 肉屋さんから仕入れた新鮮な豚の脂身をサイコロ状に切って鍋に入れ、低温のオーブンに1時間ほど入れてつくります。冷えるとこのように白く固まります。添加物など入っていない、100%自然の味で、料理にコクをだしてくれます。たまに、ご飯が余ったときなど、賄いでチャーハンをつくりますが、そんな時に使ったりもしますね。

ラードとアメリカ人については、もうちょっと書きたかったんですが、ちょっと長くなりすぎるので次回にします。

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