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2010年4月

2010年4月26日 (月)

POZOLE

Pozole_2  桜が散っても、いまひとつ本格的な春のような陽気がなかなか来ないですね。そして、気が付けばもうすぐゴールデンウイーク!時が経つのは早いです。

 さて、この前の土曜日に久しぶりに「ポソレ」(POZOLE)を作りました。これは、トルティーヤの原料にもなる大きなそんなに甘くない白いとうもろこしを柔らかく煮たものを、豚でとった旨味たっぷりのスープにどっさり入れた料理で、メキシコではとても人気があります。濃厚な豚のスープはまるで豚骨スープのようで、たっぷり入った大きなとうもろこしはボリュームたっぷりなので、庶民に愛されているところからも、日本でいえばラーメンのような存在でしょうか?

 土曜日のお昼にメキシコに住んでいた経験のある方達のパーティーがあって、そのメニューを考えていたところ、ある業者さんからポソレ用のとうもろこしを入荷したとの報せが入ったので、早速サンプルを取り寄せたところ、なかなか良かったので使わせて頂きました。実は、このとうもろこしがなかなか、手に入らなかったのです。前に缶入りのものを手に入れて作ったことがあるのですが、なにか、缶詰め臭いのが気になって、あまり満足した出来ではありませんでした。だけど、今回のは、真空パック入りなのでその問題は無かったです。

 濃厚過ぎるスープは、あまり好みではないので、出しは豚と鶏の両方でとってみました。そして、一晩冷蔵庫で寝かせてから、上に固まった脂を取り除いてぷるぷるのコラーゲンたっぷりのスープにとうもろこしを入れて煮ました。中に入っている具は、このとうもろこしと出しをとるのに使った豚と鶏の肉をほぐしたものだけですが、別皿に、薄く切ったレタス、ラディッシュ、みじん切りの玉ねぎ、コリアンダー、櫛切りのライム、揚げたトルティーヤを盛って添えます。とうもろこしが甘く香る旨味たっぷりのスープにこれらの具をどさっと入れて、お好みで辛い唐辛子のソースも入れて頂きます。これぞ、メキシコのソウルフード!といった感じでしょうか?頑張って作った甲斐あって本場の味を知るお客様からも「美味しい!」とお褒めの言葉を頂きました。

 

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2010年4月20日 (火)

アメリカ人とラード その2

ラード話の続きです。

メキシコ料理のレシピ本って、日本語で書かれたものはほとんど無いので、(代官山の老舗「ラ カシータ」の渡辺シェフが出しておられますが、おこがましいですが、一応ライバル店なので、同じような料理を作ってしまうといけないのでぼくは見ないようにしております。)英語やスペイン語で書かれたものを参考にすることが多いのですが、アメリカ人のメキシコ料理のシェフのラードに対する記述が面白いんです。

 例えば、シカゴの「フロンテラ グリル」という有名店のオーナーシェフのリック・ベイレスさん、この方は何冊も料理本を出しているスターシェフですが、この人の本でラードを取り上げているコラムはこんな書き出しで始まります。

 "I feel like I'm steppinng on a land mine whenever I mention the word lard." ラードという言葉を口にしようとする時は、いつでも地雷の上を踏んでいる気分になると言っているのですね。コラムはこう続きます。「それは、最も素晴らしい人達からもとても感情的な反応を引き出す。もし、ラードがメキシコ料理の一部ならば、私は何人かに言われた、、、もうそんなものとは一切関わりたくない。」

 このコラムの続きで、リックさんは、実はバターの方がラードより脂肪分もコレステロールも高いのに、フランス料理に対してこんな反応はあり得ないこと、健康な食生活を送るためには、肉類や精製された食品の摂取を減らすことが大事で、自然に調理されたラードを適量摂ることは許される範囲内であるといったことを力説しておられます。

 他の著作でもリックさんは、ラードはバターよりもコレステロールが低いと証明されていることを述べて、「前にもこのことは書いたが、多分、あなた達は忘れていると思うので、念のためにもう一度書かせてくれ。」とユーモアたっぷりに書いています。

 他の有名シェフの料理本などでは、ラードを材料に入れるとやばいと思ったのか、タマルなんかのメキシコではラードは必須と認識されている料理のレシピでも、始めからバターや植物油、ショートニングで代用したレシピが載せられていることもありますね。

 ただ、メキシコ南部のオアハカ州にルーツを持つニューヨークのレストランのシェフ、サレラ・マルティネスさんは、その地方の料理について書いた本の中でこう書いています。「ラードを使わないモレは、まだ許せる。だけどラードを使わないタマルは破滅的である。」

"disastrous"という強い言葉で強調してありました。

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2010年4月19日 (月)

アメリカ人とラード その1

 先日、こんなことがありました。

 ある常連のアメリカ人のお客さんが、いつになく真剣な顔で「ちょっと訊いていいか?」というので、何のことかと思ったら、「ここの豆料理にはラード使ってるの?」と聞いてきました。「いや、使っていませんよ。」と答えると、一転、ほっとした顔になって「ああ、良かった、いやあ、ここの問題があるんでね。ハハハ、、、」と、その立派な?お腹をさすりながら答えたのでした。

 豚の脂から作るラードは、メキシコ料理にとって伝統的な食材の一つで、古くから豆料理やモレ、タマルなど代表的な料理に多く使われてきました。ぼくも、メキシコ料理と出会った頃、(もう20年以上も前ですが、、、)何人かのメキシコ人達からラード(スペイン語ではmanteca、マンテカ)への賛辞を聞かされたことがあって、メキシコでは愛されている材料なんだなあと思ってきました。ところが、北の隣人、アメリカ合衆国に於いては、このラードは悪魔のように(いや、誇張では無くて、、、)忌み嫌われているのです。

 以前、読んだことのある本に、遠い昔、氷河時代に極寒の土地で耐え忍んできた白人の人達は体温を保つために脂肪分を積極的に吸収する体質になっていると書いてありました。その時、アメリカ人に肥満の人が多い理由が分かった気がしましたが、そんなこともあって、彼らは少しの脂肪分でも摂取するのを嫌がるのではないかとぼくは思っています。

 まあ、そんなわけでアメリカ人達にラードの入った料理を食べてもらうのは本当に大変なんですよ。サルシータでも始めの頃は、豆料理とか、他にもいろんな料理にラードを使っていたのですが、アメリカ人のお客さんが増えるにつれ、ラードの使用量を減らしてきました。やはり、お客さんあっての店の料理なので、、、ただ、特に迎合したという気はしませんでした。、良質の材料や調味料を使えばラード無しでもじゅうぶん旨味を出せると分かったからです。ただ、モレだけはいまだに少量使わせてもらっていますが、ここのところは何か譲れない気がするんですよね、、、

Manteca

  写真は、当店で作っている自家製のラードです。 肉屋さんから仕入れた新鮮な豚の脂身をサイコロ状に切って鍋に入れ、低温のオーブンに1時間ほど入れてつくります。冷えるとこのように白く固まります。添加物など入っていない、100%自然の味で、料理にコクをだしてくれます。たまに、ご飯が余ったときなど、賄いでチャーハンをつくりますが、そんな時に使ったりもしますね。

ラードとアメリカ人については、もうちょっと書きたかったんですが、ちょっと長くなりすぎるので次回にします。

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2010年4月13日 (火)

春のデザート第二弾!

Mousse  しかし、変な天気ですね。春なのに冬のような冷たい雨がたくさん降って、、、せっかく桜が咲いたというのに、休みの月曜日はここのところずっと雨で今年は桜の花もゆっくり観ることなく終わりそうです。

 さて、先週までだった春のスペシャルデザート「カピロターダ」はおかげさまでご好評を頂きました。それに続いて春の第二弾デザートの登場です。

写真の「水牛のリコッタチーズとライムのムース アガベシロップのソース」です。

 以前紹介した100%オーガニックテキーラ「4コパス」から出ているアガベから抽出された天然のシロップは、ご希望の方にコアントローの代わりに入れてピュアアガベバージョンのマルガリータを作る時に使っていましたが、この他に何かデザートに使えないかな、と前から考えていたのですが、先週末にご近所のナショナル麻布スーパーさんのイタリアンフェアで勧められて水牛の乳から作ったリコッタチーズを試食してみたところ、とてもリッチでなめらかで美味しかったのでこのチーズをアガベシロップと合わせてみることを思いつきました。モッツアレラチーズで水牛から作ったものが高級とされているのは知っていましたが、リコッタチーズでもあるのですね、水牛バージョンが。

 そのリコッタチーズにライムの絞り汁と皮で風味を付けて泡立てた生クリームと卵白を合わせて柔らかい口当たりのムースに仕立て、アガベシロップをライムで割ったソースを廻しかけます。ふわっとした食感とライムの爽やかな酸味が春っぽいです。軽く口溶けの良いデザートなので、食事でお腹がいっぱいでも食べられちゃいそうです。ライムとアガベの組み合わせということは、、、うーん、香り高いプレミアムテキーラとも相性が良さそうですねチーズもテキーラに合いますし。ぜひ、試してみて下さい。

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