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2009年5月20日 (水)

Y VUELVE OTRA VEZ!

Vuerve_otra_vez  新型インフルエンザ、遂に本格的に拡がり始めたようですね。関西では大変なことになっていますが、このぶんでは、関東で拡がるのも時間の問題のような気がします。

 ぼくも、通勤の電車ではマスクをするようにしました。お店を休めないのでね、、、実は、働き出してから、もう20年以上、健康上の理由で仕事を休んだことがないのが、ささやかなぼくの自慢です。

 それは、さておき、やはり、ゴールデンウイーク明けは、お客さんが減って、とても静かです。ただでさえ、この大不況で去年より売上が落ちているので、けっこう深刻です。インフルエンザの影響とは思いたくないのですが、、、

 そんななか、先週は恵比寿時代からのお客さんたちが、よく足を運んで下さいました。とてもありがたいです。こんな方たちの期待にこたえるために、腐らず、こつこつと頑張っていきたいです。

 さて、こんなぼくに最近元気を与えてくれているのが、サルサの大御所ウイリー・コロンのこのアルバムです。95年発売の「Y VUELVE OTRA VEZ!」 

 「AMERICAN COLOR」、「HECHO EN PUERTO RICO」とシリアスな内容の傑作が二つ続いた後のこの作品で、ウイリーさん、今度は昔の悪ガキに戻ったように、思いっきり弾けちゃってます。冒頭の軽快なナンバーは、役立たずと家族や親戚から疎んじられた男が宝くじに当たったとたん、世間の扱いが180度変わって巻き起こるドタバタ騒ぎを皮肉なユーモアたっぷりに演じきっています。悲喜劇に巻き込まれた男に出演を依頼する、ラウル・ベラスコ(シエンプレ エン ドミンゴ)、ベロニカ・カストロ(モビダ)、ドン・フランシスコ(サバド ヒガンテ)など、当時の人気バラエティショウ(今でもあるのかな?)の司会やそれらに出演していたであろう、トニー・ベガ、ヒルベルト・サンタロサ、グルーポ・ニーチェなどなど人気ミュージシャンの名前が出てくるところもリアルで面白い。

 タイトルのY VUERVE OTRA VEZ!(さあ、もう一度!)は、このアルバムが出る2年前に失意のうちに亡くなった、10代の頃からの盟友、エクトル・ラボーが、ライブの時に使っていた決め文句から取っています。ベテランの域に達していながら、シリアス路線から、一転、悪ガキ路線に転じたのは、エクトルを偲び、彼とやっていた頃をもう一度、思い出そうとするようなウイリーの心意気が感じられるのです。やはり、実の妹を亡くした後に出したアルバム「FANTASMA」は、とても内省的な内容だったのとは対照的です。そういえば、「FANTASMA」の最後の曲は、家族の故郷プエルトリコを昔ながらの美しい島と憧憬する内容だったのに対し、このアルバムの最後の曲は、近代化によって土地も人の心も荒廃していくプエルトリコを嘆き、怒っている内容になっているのも印象的ですね。

 このアルバム、曲の途中で、ウイリーがボソッとつぶやくところが何箇所かあるのですが、それが、自分に語りかけられているようでしびれます。(自意識過剰!)

 例えば、富と名声を手に入れるために、多くの人を踏みつけてのし上がった男のことを歌った歌の途中で、"Yo sigo pa'lante, y tú?,,,gozando!"(俺は、前向いて進んでるよ、それでお前は?(俺は)楽しんでやってるよ。) 

 愛することの切なさを歌った歌では"Cogelo suave amigo, que la vida es traicionera."(気楽に行こうよ。人生は裏切り者なんだから。)"Al mal tiempo, buena cara. Así decia mi abuela"(悪い時こそ、良い顔を。お婆ちゃんが言ってたな。)

 数々の苦難を乗り越えてきた男だからこそのこの渋いセリフ、言い回しも、いかにもニューヨークのプエルトリカンらしくて、ぐっと来ますね。ウイリーさんは、この一つ後のアルバム「DEMACIADO CORAZON」(これも傑作)を最後に引退してしまったのですが、もう一度、こんなウイリー節を聴きたいものです。

 Por favor, vuerve otravez!

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