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2009年1月

2009年1月26日 (月)

BUÑUELONI

Bunueloni_2  先週末のことで、前の記事に続けて書くつもりが、オバマさんのところで長くなってしまったので、仕切り直しさせて頂きました。

 去る金曜日は、昨年後半、「メキシコの美の巨匠たち」という講座でお世話になった、野谷文昭先生とスタッフ、学生の方達が、打ち上げと新年会をかねてご来店されました。メニューは、おまかせで、ということだったのですが、メキシコ通の方達だけに、どうしようか、けっこう悩みました。結局、普段のパーティでは、あまり出さない、「ソペ」(トルティーヤを柔らかいパイケース状にして焼いて豆のペーストとサルサを乗せたもの)、「サボテンのサラダ」、たまたま、手に入った「クイトラコッチェ」(とうもろこしに生えるきのこ、メキシコでは珍味として好まれる)などや、定番の「モレ」や「海老のにんにく唐辛子炒め」などもお出ししましたが、幸い、満足していただけたみたいで、ほっとしました。

 写真は、そのときにサプライズとして食前酒としてお出しした、「ブニュエロニ」というカクテルです。(実際は、もう少し小さなグラスでお出ししましたが。)これは、スペイン出身でメキシコに長く住んで活躍したシュールリアリスト、映画監督のルイス・ブニュエルが創作したカクテルで、10年以上も前にメキシコで買ったある本の中にレシピを見つけて以来、ずっといつか作ろうと思っていた、ぼくにとっても、「幻のカクテル」でした。普段、うちで使わないお酒が必要だし、あの偉大なるブニュエルも、日本ではそんなに知られていないし、ちょっとマニアック過ぎるかな、と思って、作るのをずっと控えていたのですが、今回の講座でもブニュエルを担当された野谷先生だったら、(たとえそんなに美味しくなくても?)喜んでいただけるのではないかと、思い切って材料を取り寄せて作ってみました。試作してみたところ、ブニュエルさんには失礼ですが、意外なほど、美味しくて驚きました。果たして、皆さんの反応も悪くなかったようです。これは、ドリンクメニューに載せる日が近いかもしれません。お楽しみに!

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チェンジ!

 またまた、すっかり間が空いてしまいました。気が付いたら、前回の更新から2週間経っていました。このあいだ、お正月だったのに、もう1月も終わりに近いですね。

 世相を反映して、予想通り、とても静かな毎日が続きました。八百屋さんや酒屋さんなんかも、仕事が少ないらしく、いつもより配達の時間がどんどん早くなっています。周囲にも閉店する店がちらほら見え出しました。うちも、無事、10周年の節目を迎えられるか、正直、心配する日々でした。そんななか、スタッフたちが、2日おきくらいのペースでお友達を連れて食べに来てくれたり、昔からのお客さんが久々に訪ねてくれたりして励まされました。恵比寿店開店の閑な時に毎週のように来てくれた同い年の即興劇団主催FREECRUZのBOBIさん、原宿で古着屋さんをされているLUBY'Sさんのように同年代で自分の好きなことを仕事にして頑張っている人達を見ると、励まされるし、自分も頑張らないと、と思いますね。

世の中的には、明るい話題はオバマ大統領の就任でしょうか?その就任演説を、ぼくは見ていませんが、多くの人が感動したと言っているのを聞きました。彼は、本当に演説が上手いらしいですね。しかも、スピーチライターはまだ27歳の若者というから驚きです。アメリカという国の良いところは、自国の歴史とか聖書の言葉とかを皆が共通事項として認識出来ているところですね。自分達を歴史の一部分として位置づけ、祖先の苦難の歴史を振り返りつつ、未来の自分達の子孫への思いに繋げて使命感を喚起するところは、ケネディ大統領の「たいまつは受け継がれた、、、」という有名な就任演説に通じるところがありましたね。

 前回のアメリカ大統領選挙の時、カウンターでアメリカ人のお客さんの会話を聞いていて、殆ど全ての方が民主党のケリー支持だと感じていました。しかし、開けてみたらブッシュの勝利。そして、それぞれの候補が取った州を地図で見たら、カリフォルニアやニューヨークなどの東西海岸は全部ケリーで、テキサスをはじめとして中の州はほとんどブッシュと見事なコントラストを作っていました。あの時、アメリカは一つの国ではなく、(少なくとも)二つの全く考えの異なる人達がすんでいる場所なんだな、と感じたものでした。「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」らしいですし、、、

 アメリカは暴力と言葉が過剰な国だと言われます。世界中の色々な場所から来た人達が隣同士で暮らしていくうえで、相手との溝を埋め自分を表現するコミュニケーションの手段としてその二つが発達したのだとか。ブッシュは暴力を推し進めて大失敗しましたが、オバマ大統領は、人種的にも多様なバックグラウンドを持っているし、その卓越した言葉の力で、アメリカを「ユナイト(団結)」出来るのでしょうか?

 

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2009年1月13日 (火)

Feliz año nuevo!

  たいへん、遅まきながら、新年あけましておめでとうございます。今年もサルシータをよろしくお願いします。

 お正月は、家族と義理の両親と横浜で過ごしました。中華街のホテルに泊まって、中華料理を堪能したり、みなとみらいの遊園地で子供達を遊ばせたりして過ごしました。久し振りに家族と一緒にゆっくり出来ました。子供達が、とにかく楽しそうだったし、義理の父母も孫達のそんな姿を見て嬉しそうだったので、良かったです。忙しい日々から開放されて、のんびりと過ごしました。

 お店のほうは、6日(火)から開けています。予想通り、今年は厳しい幕開けでした。予約帳もほとんど、まだ真っ白。まあ、これだけ、いろんなメディアに不景気、不景気、と煽られると、お金を使っちゃいけないような雰囲気にもなりますよね。飲食店は淘汰の時代になるでしょう。トヨタやソニーなど、日本を代表するような優良企業が軒並み赤字になるほどですから、体力の無い小さな飲食店が生き残るには、よほど頑張らなくては無理でしょうね。

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そんな状況の中、サルシータは、今年8月の開店10周年に向けて、「原点回帰」をテーマにやっていきたいと思います。メキシコ料理の根源的な魅力を、今一度、掘り下げてみたいと思います。例えば、タコス。写真は、メキシコでは定番の「カルニータ」という豚肉のタコスですが、香ばしく焼いたもちもちのとうもろこしの自家製トルティーヤに、外はカリカリでも中身は柔らかく、豚の旨味がぎゅっと詰まったお肉。これにメキシコの唐辛子を使った3種類のサルサを付けて食べる。ふかふかのトルティーヤの甘い香りにジューシーな豚肉の濃厚な味が絡み、太陽の恵みを受けたフレッシュな野菜と唐辛子の滋味深い果実の味の混ざったサルサがなんともいえない深い味を醸し出す。噛むたびに鼻から洩れてくる生のコリアンダーと玉ねぎの混ざった香りも心地よい。

 この国の、ほとんどの人達がまだ知らない、これが、正真正銘のメキシコの大地の味。

 ファーストフードやテックスメックスのタコスしか知らない人達に、一人でも多くこんなタコスを食べてもらう。そんなことを考えながら、日々の業務に励もうと思っています。

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