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2008年9月30日 (火)

ルイス・バラガン

 ジャパン・ファウンデーションでの「異文化理解講座」の「メキシコの美の巨星たち」シリーズ第二回に行ってきました。

 Photo                     今回のテーマは、あの安藤忠雄さんにも多大な影響を与えた偉大な建築家ルイス・バラガンについて、バラガン研究の第一人者、斉藤裕先生のお話を聞きました。

 コルビジェ達の近代建築を学びながら、そこから脱却して、自分を育んだメキシコという風土を抽象化して独自のスタイルを築き上げた孤高の芸術家の比類ない探究心、小さなディテールに徹底してこだわりながら、大きなテーマを具現化していく、物を作る者としての妥協無い姿勢など、とても刺激のあるお話を聴くことが出来ました。特に興味深かったのが、彼は自然との調和をとてもよく考え抜いていたことでした。家の中にプールを作ってそこに外からの光を当ててみたり、ある庭では、そこに生えている無花果の樹の葉っぱの大きさを意識して、その葉が地面に落とした影とマッチする大きさの石を敷き詰めて自然のモザイクが出来るように造ってあったり、家に差し込む光を色の付いた壁に当てて、そこから反射する光を白い壁に当てて柔らかい色調の壁を演出したりと、とにかく芸が細かい!若い頃、フランスからモロッコを旅して、ムーア的な建築の洗礼を受けたことが、あの光と水の使い方に現れているのでしょうか。スペイン人によって持ち込まれたアラブ的なものも、メキシコの複雑な文化を織り成すモザイクの一部ですからね。また、「手摺りの無い階段」というコンセプトも、古代マヤ、アステカ文明のピラミッドの階段を意識し ていたもののようにも思えました。これについては、質疑応答の時間で確かめたかったのですが、斉藤先生のお話が、つい熱が入りすぎて時間が無くなってしまったため、叶いませんでした。

 あの、オクタビオ・パスと仲良しだったらしいですけど、二人とも、メキシコというものを徹底して突き詰めていった芸術家という点で共通していますね。

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