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2007年6月

2007年6月22日 (金)

商売熱心?

 先日、あるメキシコ通のお客さんとお話をしていて、話題が、最近、アメリカの大手酒販会社に買収された、ある有名なテキーラのメーカーの話になりました。

 彼によると、アメリカの大きな会社の傘下に入ったことで、そのテキーラは世界的なプロモーションがかけられて、もっと売れて有名になるだろう、ということでした。言われてみれば、メキシコ人は、良くも悪くも、そんなに欲が無いところがあって、大金を投じて大々的な営業活動をする、ということはあまりしないような気がします。そして、実は、世界的に売れている大きなテキーラメーカーは、じつはアメリカの資本が入っていることが多いのです。

 ぼくの感想は、どうせ、買われるのなら、同じ業種の会社で良かったな、というものでした。サッポロビールのように、何の関係もない投資会社に、ただ単に金儲けのためだけに買収されそうになるよりは、よっぽどマシだなあと。

 アメリカ人というのは、グローバリゼーションの旗振り役だけあって、商売熱心ですね。ちなみに、ぼくは、ビジネスという英語は”商売”と訳しています。それに対して、メキシコ人及びラテンアメリカ人は、そんなにビジネスが得意でないようです。

 しかし、ビジネス(商売)に対して貪欲である、ということは、そんなに良いことなのでしょうか?そんなことを考えたのは、最近、渋谷で起こった温泉施設の爆発のニュースを耳にしたからです。あの施設の運営会社は、オフィスにコーヒーを卸している会社らしいですが、そこの社長がやり手で、本業以外に、あの温泉施設をやったり、沖縄でリゾート開発をしたりもしているらしいです。

 都会で、温泉施設をやれば儲かりそうだ、とビジネス感覚鋭い?人達が他の業種から参入して、利益を追求するあまり安全面の対策を下請けの会社にまかせっきりにした結果、あんな悲惨な事故を起こしてしまいました。

 ぼくらの飲食の世界も、よそから見ると儲かりそうに見えるのか、他の業種の大きな会社が、よく参入してきますが、上手くいかないことが多いです。メキシコ関係でも、アメリカで流行っているファーストフードのチェーン店を日本で展開しようとして失敗した例がありました。

 商売も結構だけど、儲かりそうだからというだけの理由で、安易に他業種に参入するのはどうかと思うのです。

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2007年6月18日 (月)

大佐に手紙は来ない

 最近の我が国の年金問題のニュースを見ていて、ガルシア・マルケスの小説「大佐に手紙は来ない」を思い出してしまいました。

 随分前に読んだので、細かいところは忘れてしまったのだけれど、国のために戦争に行って戦い、今は隠居生活をしている老大佐と彼の実直な妻が主人公で、愛する息子が闘鶏をめぐるいざこざで殺されてしまい、気にかけてくれる友人もいなくて、隠居しているので収入もなく、蓄えも徐々に減っていき、もうそんなに希望のない余生だけれど、誇り高い彼らは、誰にも泣き言を言わず黙々と毎日を送っている。実は、周りには、生活のためといって、あまり誉められないようなことをして小金を稼ぐ輩はいる。大佐も、その肩書きを利用すれば、何がしかの生活費は稼げただろう。だが、そうはしない。ただ、自分達に残された日々を、信心深く、折り目正しく生きている。

 国に奉公していた大佐は、国から送られてくるはずの年金が唯一の希望で,毎週のように送られていないか郵便局に確かめに行っているのだけれど、実は国は腐敗していて、過去に国のために尽くしてくれた者のことなど、気に留めてもいない。

 物語の最後、いよいよ蓄えが尽きて、明日から何を食べるのと妻に聞かれた大佐がこう答えます。「糞でも食らうさ。」

 この強烈な一言に、ラテンの美学、ドン・キホーテ的なものを感じるのです。自分の美学に殉する確固たる意志、他人からの施しを乞うくらいなら、糞でも食ったほうがいい、という、この老大佐の男の意地というものを。

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2007年6月15日 (金)

メキシコ旅行記その5

 メキシコシティ2日目です。

今日は、朝の10時半にホテルの近くの地下鉄の駅で、以前、サルシータの常連のお客さんで、今はメキシコシティ在住のSAEKOさんと待ち合わせて、南部の町、コヨアカンへ。

 コヨアカンはちょっと高級な静かな住宅街で、かのフリーダ・カーロやメキシコに亡命してきたソ連の革命家、トロッキーの家があったことでも有名な場所です。 とても、雰囲気の良いところで大好きなんですが、実は、ここの週末の名物の一つが町の中心部の広場で行われる民芸品の市場なのです。今回は、新しいお店に飾るものを物色に来ました。メキシコにはいろいろな地方ごとに独特の民芸品がありますが、その品質はけっこうバラバラで、例えば、アメリカ人や日本人がよく行くティフアナやカンクンなどの観光地はあまり良い物が無くて、サン・ミゲール・デ・アジェンデやオアハカとかに行くと、かなり高級でセンスの良い物を売っていたりしますが、ここコヨアカンの市場では、かなり品質の良い物を、手ごろな値段で手に入れることが出来ます。

 メキシコ映画の昔のスター、ペドロ・インファンテやペドロ・アルメンダリスなどのモノクロームの写真や、ぺちゃんこになったテキーラの瓶、とても小さなモルカへーテ(メキシコ版すり鉢)やトルティーヤプレスなどが付いたミニチュアの食器棚などの装飾品やトルティーヤを入れるバスケットなどを購入。うちの奥さんへのプレゼントに花の刺繍の入ったブラウスも買いました。

 戦果?に満足してコヨアカンを後に、SAEKOさんの家の近くのメルカド(市場)にカルニータス(豚)のタコスの美味しい店があるといういうので、食べに行きました。ここのメルカドには、けっこう大きなシーフードのお店も入っていまして、そちらもけっこう賑わっていました。そちらに比べるとカルニータスの店は小さかったのですが、さすが、評判の店だけあって美味かった!ここでは、豚の好きな部位を指定できるので、ぼくは、すね肉とアバラ肉と首の肉を注文しました。屋台によくあるトルティーヤ2枚重ねのスタイルで、肉が大盛りなので、タコス3個でお腹一杯になります。これでビールを頼んでも400円くらいなので安いですよね。さすが、メルカドは庶民の味方!です。

 SAEKOさんと別れてホテルに戻り、一眠り、のつもりがけっこう長く寝てしまって、起きたらもう夜の7時。しまった、今夜はメキシコシティの銀座、それとも青山?って感じの高級商業エリア、ポランコ地区の有名レストランに行くつもりだったのに!慌ててタクシーに乗り込みますが、お目当ての店はすでに閉店していました。日曜だから夕方までしかやっていないみたい。まあ、いいか、そんなにお腹すいてなかったし。仕方がないので、グッチやエルメスなどの高級ブランドの店が軒を連ねるプレジデンテ・マサリク通りをうろちょろして、まだ開いていた数少ないお店に入りました。ここは、パストールという、いろいろなスパイスでマリネした豚肉のスライスを、ドネルケバブの要領で棒に巻き付けて炙り焼きにしたタコスが名物のお店でした。店員の兄ちゃんが、片方の手で持ったナイフで器用に肉を削ぎ切りにして、もう片方の手で持ったトルティーヤの上に落としていきます。最後に、一番上に刺してある、付け合せのパイナップルを落として完成!これと、アラチェラという、牛肉のハラミのタコスを食べて、満足、お腹いっぱいになりました。(今日はタコスばかり食べているなあ)

 店を出ると、夜風が心地良いので、お洒落なポランコの街をしばし散策。いかにもお金持ちのお坊ちゃんといった感じの若者達がたむろしているカフェに入って、メキシコ名物のカへータ(山羊のミルクのキャラメルソース)のクレープを食べて、ホテルに帰りました。<続く>

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2007年6月 7日 (木)

メキシコ旅行記その4

いよいよグアダラハラ最終日。

やり残したことがないようにしないと!と言いつつ、まずはソカロ近くの市場で腹ごしらえ。ここの名物で「トルタ アオガーダ」という、ソースがかかったメキシコ風のサンドイッチがあって、それを食べとかないとね、と杉山さんと話していたのですが、ついに食べれました。感想は、、、? うーん僕的には、そんなにそそられる料理じゃないなあ。もともと、固形物を液体に浸して食べるスタイルが、そんなに好きじゃないんですよ。スペイン人がチューロスをホットチョコレートに浸したり、フランス人がクロワッサンをカフェオーレに浸して食べたりしますが、そういうのが、もともと、しっくり来ないほうなので、、、でも現地ではとても人気のある食べ物なので、やっぱりこういうのもあると知っておくことは大事です。ちなみに、「本物のメキシコ料理を広める会」大阪支部(勝手に僕が作りました。)の「ケリコ」のシェフ、フミオ君はこれが好きなようです。さすが、舌の感覚もメキシコ人だなあ。

 ここ、リベルタ市場は、とても巨大で、こういう小さな食堂もたくさんあれば、野菜や肉などの食べ物から、服、お土産、CD、日用品まで、なんでも売っています。お腹が満たされた後は、杉山さんに教えてもらったお店で木製のトルティーヤプレスを2台購入。アルミ製もありますが、木製のほうが、安定感があって使いやすいんですよね。但し、すごく重い。

 その後、サルサ用のスプーンやスタッフの制服用の服を少し購入しました。サイズが合えばいいけど、、、

 そんなこんなで、あっという間にお昼になってしまいました。ホテルをチェックアウトして、タクシーで空港へ。アルトゥーロさんにブリトーの美味しい店が空港の近くにあると訊いていたので、時間があればそこに寄りたいと思っていたのですが、間に合わず断念。

 杉山さんは、更に美味いブリトーを求めて?北部の町モンテレイへ、ぼくはメキシコシティに午後2時の飛行機で飛ぶことに。ここで、杉山さんともお別れ。本当にお世話になりました。日本でメキシコ料理屋をやっている数少ない者同士として、いろいろお話をさせてもらって、とても参考になりました。本物のメキシコ料理を日本に広めるため、お互い頑張りましょう。

 メキシコシティまでは飛行機だと1時間足らず、あっという間に到着です。眼下に世界一の大都市が見えてきました。思えば、バックパッカーの頃は、このくらいの距離で飛行機を使うなんて考えられなかったけどね。

 今回、シティではローマ地区に あるホテルに泊まることにしました。空港から市街地まで割りと近いのが良いです。成田とかだと長いもんね。20分くらいでホテル「スタンザ」に到着。 そんなに疲れていなかったので、散歩でもしようと外に。大きな通り沿いに、本や服、アクセサリーなどの露店が出ていて、見物しながら歩いて行くと、アラメダ公園の近くまで来てしまいました。それならばと、ディエゴ・リベラの大作「アラメダ公園の日曜の午後の夢」を見に、美術館へ。メキシコの歴史上の重要人物達が時空を超えて、アラメダ公園に勢揃いしている壮大な絵で、見るたびに圧倒されてしまう大作です。

 美術館を出て、さらに散策。5年ぶりだけど、そんなに変わってないですね。お腹がすいたので、有名店「カフェ・デ・タクーバ」(ロックバンドではないですよ)で食事。これは、失敗でした。観光客ばかり増えてしまったからか、サービスは横柄だし、料理も美味くなかった。昔は良い店だったのになあ。人気が出すぎると、こうなる店は多いですね。反面教師として、肝に銘じておこう。ちなみに、貧困をテーマにしたアメリカの社会学者オスカー・ルイスの著書「サンチェスの子供達」で一家の長老が働いていたレストラン「オーロラ」はここがモデルだと;言われています。

満腹になると、急に眠たくなり、地下鉄でホテルに帰ると、速攻寝てしまいました。

<続く>

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