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2006年12月18日 (月)

ビクトル・ハラ

 ピノチェトの訃報を聞いてから、思い出したように、チリ出身の自作自演の歌手、ビクトル・ハラのCDを引っ張り出して聴いている。ハラという名前から、初めは日系の人なのかと思ったけど、そうではなかった。今年、盗作問題で話題になったイタリア人の画家の名前がハラさんだったから、実はイタリア系だったのかもしれない。

 それは、さておき、、、当時、ヌエバカンシオン(新しい歌)と呼ばれたプロテストソングを多く作り、歌い、チリの脆弱な社会主義政権を支持していた彼は、クーデターの際に他の多くの仲間と共に捕らえられ、サンチアゴのフットボールスタジオに拘留された。そこで、落ち込んでいる仲間達を励まそうと、制止を振り切ってギターを取り上げて歌いだしたため、、拷問されて殺されたらしい。享年34才だった。 この辺りのことは、五木寛之さんの小説「戒厳令の夜」にも書かれている。

 初めて、彼の曲を聴いたとき、その素朴なんだけど人の心を捕らえる歌声に魅了された。"TE RECUERDO AMANDA"「アマンダの想い出」というその曲は、青春期の女性のきらめくような美しさを映像的に切り取った歌だった。彼は歌いだす前は演出家として演劇をやっていたそうで、その才能が彼の書く詞には現れていた。激しいプロテストソングも歌ったが、"CUANDO VOY AL TRABAJO"「仕事への道すがら」とか"PEREGARIA A UN TRABAJADOR"「耕す者への祈り」など、彼の書く歌には庶民の生活に根ざした温かい視線がいつも感じられた。彼のそういう面が僕は好きです。

 そういえば、ちょっと前にアントニオ・バンデラス主演でハラの伝記的な映画を作るという計画があると何かの雑誌で読んだ気がしたけど、どうなったのだろうか?そうなれば、美形ではないが、意志の強さと人間的な暖かみが出ているマスクの彼のことがチェ・ゲバラのように有名になるのかな?と思ったのだけれど。そういえば、バンデラスは昔に、クーデターで倒されたサルバドール・アジェンデ大統領の姪の小説家イザベル・アジェンデの代表作「精霊の家」の映画に出ていましたね。

ビクトル・ハラについての詳しいサイト homepage2.nifty.com/akanotama/jara/index.html

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